空想世界で大活躍の自衛隊「戦国自衛隊」 | 流浪の民の囁き

流浪の民の囁き

映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

大震災も二週間が過ぎて、人命救助よりは復興への足取りに重きが移った
時期でも、黙々と「使命」を果たす自衛官の姿は頼もしくも、そして敬意と
誇りの対象である。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
写真とメールが物語る、黙して語らぬ自衛隊員の姿
産経新聞3月27日(日)21時6分配信

東日本大震災での自衛隊による被災者支援活動は「最後の砦(とりで)」で
ある。隊員はその重みを感じながら黙々と働くが、肉体的、精神的疲労は日
ごとに増す。身内に犠牲が出てもわが身を顧みず、被災地にとどまる隊員も
多い。実績を声高に誇ることもなく、黙して語らぬ隊員の思いと労苦を隊員
同士のメールや写真から検証した。
(半沢尚久、《》はメールの文面、写真は陸上自衛隊提供)

$流浪の民の囁き

 ■車座で痛みを共有
《海には数メートルおきにご遺体が浮いている》《幼い亡骸(なきがら)を目に
すると、わが子とダブってたまらない》

地震に津波の被害が重なった大震災。遺体収容も自衛隊の重要な任務のひとつで
27日までに4150体を収容した。写真は宮城県山元町で冷たい水に膝までつ
かりながら遺体を囲み手を合わせる隊員を写し出す。
日常的に遺体を扱う警察官と違い、慣れているわけではない。とりわけ、海に流
された遺体と対面するのはつらい作業だという。

《流木にはさまれ、両手をあげていた。最後まで救助を信じていたように…》

凄惨(せいさん)な現場は、隊員の心を消耗させ、無力感さえ抱かせかねない。
そのために陸上自衛隊はメンタルヘルスを重視し、夜ごと隊員を10人ほどの
班に分け、車座になって一日を振り返る時間をつくった。陸自隊員は「仲間と
苦しみ、痛みを共有できれば気力がわいてくる」と打ち明ける。

 ■被災者支援が第一
《自宅が全壊、家族も行方不明という隊員が普通に働いている。かけてあげる
言葉がみつからない》

身内に被害が出た隊員も被災者支援を続ける。

《被災地に来て12日目。風呂はまだ1回しか入れていない》《毎日、乾パン
や缶メシと水だけ》

炊き出しで温かい汁ものの食事を被災者に提供しても隊員が口にするのは冷た
いものばかりだ。写真は岩手県山田町でわずかな休憩時間に狭いトラックの中
で膝詰めになり、冷えたままの缶詰の食料を口に運ぶ隊員を写す。
22カ所で入浴支援も行っているが、汗と泥にまみれた隊員は入浴もままなら
ない。「わが身は顧みず、何ごとも被災者第一」の方針を貫く。
兵たんや偵察といった自衛隊ならではのノウハウを生かし、役割も増している。
集積所によっては滞りがちだった物資輸送の効率化に向け、自治体や運送会社
を束ねるシステムを立ち上げた。孤立地域のニーズをきめ細かく把握する
「御用聞き任務」も始めた。

《被災者の心細さを考えたら…。がんばる》

 ■米軍支援も引き出す

宮城県多賀城市の多賀城駐屯地では整然と並んだ陸自車両のタイヤが水に埋ま
った。車体には「災害派遣」の垂れ幕。地震発生を受け、出動しようと矢先を
津波にのまれたのだ。いかに迅速に出動態勢をとるか。そんな訓練が徹底され
ている証しでもある。
大規模支援を買って出た米軍を鼓舞させたのも、そんな自衛隊員の姿だった。

《米軍は初めは様子見だったが、自衛隊が命をかけて任務を遂行するさまを見
て本気になった》

東京電力福島第1原子力発電所では被曝(ひばく)の恐怖に臆することもない。
17日からの放水活動の口火を切ったのも自衛隊だった。直後に米軍が放射能
被害管理などを専門とする部隊約450人の派遣準備に入ったと表明したのは、
米側が自衛隊の「本気度」を確信したからだといわれる。

$流浪の民の囁き

ある隊員からこんなメールが届いた。

《自衛隊にしかできないなら、危険を冒してでも黙々とやる》《国民を守る最
後の砦。それが、われわれの思いだ》

きょうも自衛隊員は被災者のそばにいる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110327-00000566-san-pol
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
海外のメディアに映るその姿は、信じられない「献身者」そのものなのだろう。
絶賛される姿勢に感銘を受け、アメリカ米軍も不甲斐無い日本政府の対応には
「匙を投げている」が、自衛隊の姿が「国を守る」意思を無言の行動で示して
いるからこそ、全面協力で大規模な作戦行動を取らせているとも見られる。

$流浪の民の囁き

軍隊の「献身的行動力」に対して、お花畑と揶揄される人々は、こういう災害時
「言葉」を飲み込み「押し黙る」が、普段時並みの「反対運動」を災害地でも展開
してみたらいかがだろう。
それが「世間一般の常識」とかけ離れたものであるのが、一目瞭然で丸分かりになり
「信念」を持つ行動でないが「平和運動」という胡散臭さに滲んでいる。
という「空想」を滲ませる運動と、同じ「空想」でももし「タイムスリップ」した
近代兵器があったなら、歴史が変わるかもの方がおなじ「空想」なら、危険因子を
含まないだけ健全である・・・。

って、ほとんどこじつけの文章から導く映画は、その近代兵器を持つ「自衛隊」の
現代の立場に忸怩たる気持ちも加味すれば、こういった「空想」ものはそれなりの
面白さが加味されていて、しかしてそれはやはり「哀しい結末」を味あわせる青春
の一ページという側面も・・・、それが「戦国自衛隊」という映画であった。

$流浪の民の囁き

http://www.youtube.com/watch?v=OImiRjA01ck
「戦国自衛隊」七十九年公開作

原作本半村良の「空想科学小説」は大変面白い「逆転の発想」が基本となって、
時代が「左翼の栄光の時間」においての、ともすると「日陰者」と揶揄される
存在であった「危険な集団」は、国を憂える精神の強靭な若者の集団と主張する
を根底にして、思わぬ時震にてタイムスリップしてしまったら、それも戦国時代
だったら、果たして・・・。
そしてその場所にいる人物が、長尾景虎とその人格、度量において名を後世に
残す人物の設定は、野望と喪失の「全共闘終焉時」と相通じて「時代を切り取っ
た」感があった。
主人公の自衛隊の隊長役に「千葉真一」を据えて、そして様々な性格俳優を据え
空想科学映画に「青春」の喪失を加味したから、原作の持つテイストからはずれて
しまっているが、これはこれで映像に映る近代兵器の限界も青春の悲哀と共に見れ
ば、人の生き死にに関してそして野望に対して、無力であるを滲ませていた・・・。
今これを見ると「自衛隊装備」も、時の自衛隊の協力を得られぬ体制では「みすぼ
らしい」限りではあるが、当時としてはそれでも迫力のある映像になっていた。
角川映画のパターンが少しばかり鼻についたが、無理な設定にすんなりしたパラド
ックスの歪みの補正を最後に持ってきて、見終わった後に「にやり」とさせられる
のは鑑賞後の爽快感に繋がるものとなっていた・・・。


$流浪の民の囁き

こちらは上のリメイクらしいが、設定がより緻密になった自衛隊の全面協力も
得ていながら、映画自体は「平凡」な出来・・・。
映像自体はいいのだが、上のような「緊迫感」が滲まない、そして喪失感が
時代の違いを映して、そっくり失われていて鑑賞後の気持ちは、やはり見比べて
しまえば、なんだかなぁという感想がもれてしまう・・・。

自衛隊が出ている映画といえば、外からの脅威として「国を守る」ための防衛隊
の意味合いから「怪獣映画」、その中でも「ゴジラ」には切っても切り離せない
存在となる。
円谷の心情を理解したような、「伊福部昭」の勇壮な楽曲が・・・。
もっともあの頃は「ゴジラにすぐにやられる自衛隊」という設定だったが・・・。
ただこの楽曲は、頼もしい「国の守り隊」への敬意にも、そして見ている子供達
にも曲調が「頼もしい」ものとなっていた。



「自衛隊マーチ」 ゴジラ第一作で「哨戒間艦捜索」映像で用いられた。


$流浪の民の囁き



「自衛隊マーチ」を用いた現在の自衛隊の雄姿の動画

戦国自衛隊 デジタル・リマスター版 [DVD]/千葉真一,夏八木勲,真田広之

¥2,940
Amazon.co.jp