立ち向かっている。
「売名行為」のようなあざとさもなく、また「国を守る責任」を課せられたも
のでなく・・・、その職業上の「責任感」に敬意と尊敬を込めて・・・。

そんな者達を、海外メディアは真っ当な評価を与えている。
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「Fukushima 50」という名前が、われわれ日本人が知らない間に海外で大きく
知られる存在になっている。
これは、福島原発で残って作業する東京電力や関連作業員たちの呼称だ。
文字通り命がけで戦っている50人のチームに対しての賛辞の報道が、海外
メディアでは多く見られる。
もちろん、日本では報じられることがないのは残念な限りだが。
詳しく知りたい人は、すでにウィキペディアでも、「Fukushima 50」の項目が作
成されているくらいだから、一読してみると良いだろう。
英BBC、米ABC、CBSなどのテレビでは、灯りのない原発施設の中で、
白い防護服を着用して原子炉の爆発を防ぐための作業に従事していると報
道されている。
まさしく「名もなき英雄」。勇敢な作業員たちに「Fukushima 50」の名前が付け
られ、そう呼ばれている。
いつ終わるともわからない戦いが続く英雄たち。私心を捨てて取り組む姿に
は、同じ日本人として誇らしい限りだ。
yucasee.jp
http://media.yucasee.jp/posts/index/7009
高台へ逃げてください」。地震発生の日、住民に拡声器で声を振り絞った消
防団員は津波にのまれた。宮城県名取市の桜井歩さん(46)の最後のアナ
ウンス。流された消防車は無残に押しつぶされ、団員3人は遺体で見つかっ
たが、助手席の桜井さんは右手にマイクを握りしめたままだった。
押しつぶされた無数の家屋や車が散乱する中、ひっくり返った1台の消防車
が道路脇に寄せられている。歩さんの妻美裕紀さん(43)は20日、消防団
のメンバーらと現場を訪れ、外れたバンパーの上に線香と花をそっと置いた。
「おれは消防団員だから、何かあったら後は頼むと言っていたけど…」。
大粒の涙が頬を伝った。
市消防団下増田分団第5部に所属する歩さんは地震直後、「行かなきゃなん
ねぇ」と言い残し、慌てて家を飛び出した。歩さんは同僚の森達也さん(40)、
都沢章さん(49)と3人で消防車に乗り、拡声器で避難を呼び掛けながら、
逃げ遅れた高齢者を避難所へ送り届けていた。
津波が迫る中、街には「高台へ逃げてください」という歩さんの声が響いた。
近くの避難所に車で向かっていた先輩の森清部長(57)は、歩さんの消防車
が津波の方に進んでいるのを目撃した。
「(津波の)ごう音が大きくなって、歩の声が途切れた。3人とも最後まで勇気
を持ってよくやってくれた。無念です」
翌日、美裕紀さんが現場を訪れると、大破した消防車の窓から歩さんの腰が
見えた。
「服の色で分かった」。車から引き出された歩さんの右手にはマイクが握られ
ていた。1人でも多くの命を救おうと夫は津波にのみ込まれるまで声を振り絞
った。「私も夫の声を聞きながら必死に逃げた。最期までマイクを離さなかっ
たんです。人のために尽くす人だった」
1人残っていた都沢さんの遺体が最近確認され、車が借りられたこともあって、
ようやく20日になって現場を再訪できた。
歩さんはギターやベースが好きで、バンドを組んで歌うこともあった。父に似て
楽器演奏が趣味となった長女(19)と一緒に演奏するのを楽しみにしていたという。
「きれいな声だった。たまに歌ってくれたホテル・カリフォルニアが好きだった」。
美裕紀さんの耳の奥には優しかった夫の声がいつまでも残っている。「3人のおか
げで助かった人がいるのが救い。いろんな人に『歩の声聞こえたよ』
と言ってもらえたから」
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2011032102000012.html
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海外メディアが取り上げれば、およそ「貶すことしか」思考にない日本の報道機関も
それなりに取り上げている・・・。
ただその崇高な行動が、自分の死に繋がってしまった人について・・・。
勿論美談だが、如何せん「偏った思考」のところがそれを書いてしまうと、なんだか
「すっきり」素直な気持ちになれないのは、やはり人の価値観を見誤っている報道
機関からの発信であるが大きいかも・・・。
ただ緊急時の行動は、自己犠牲とともに、「守りたい」もののある人の意識の、そ
して強烈な職業意識のなせる業・・・。
戦後、貶しに貶す「特別攻撃隊」の散って行った「若者達」への冒涜とがなんとも
整合性が取れない。

脈々と受け継がれる「日本人の血」は、洗脳できそうもないを思い知って欲しい
ものである。
いや「人として」、普段の言動と「覚悟」を決めて立ち向かう人との「雲泥の差」
の行動力を、書くことしか出来ない「売文屋」には、心して取り組むことを切に
願うものである・・・。
「ホテル・カリフォルニア」 イーグルス
大災害やらの映画にも、「名もなき英雄」が登場する。
それらに共通する最後の手段は・・・、自己犠牲による「特攻」・・・。
二つの同じ年に公開された映画もまた、その自己犠牲が「人類を救う」映画と
なっていた。

http://www.youtube.com/watch?v=fLgSKv2P-ow&feature=related
「ディープインパクト」 九十八年公開作
こちらは「彗星」衝突という危機的状況に、人がどう生きるかどう死を覚悟
するかの群像劇に、使命を帯びて送り出された宇宙飛行士の「決断」により、
地球は救われたという「ハッピーエンド」
それにシェルター空間の「選別」という過酷な状況を作り出し、より緊迫し
た雰囲気をかもし出している。
ただアマチュア天文学者が発見するとかの、無理やりな設定がいくばくかの
「物語」のリアルさを削ってしまっていて、「ありえねぇだろう」の呟きが
もれてくる・・・。
もっとも「特撮」自体は大変迫力があり、特に「津波」の映像は・・・。
と、東日本の惨状がダブる壮絶さを見せている。
結果的に「特攻」という自己犠牲が多くの人々を救うという結論が、絶体絶
命な状況では、致し方ない導きとなってくるのは、映画でなくとも実証され
る「大惨事」の行く末かも・・・。

「アルマゲドン」 九十八年公開作
こちらは同じ危機でも群像劇でなく、アクション映画のそれをたぶんに含んだ
「バニック映画」
特に主人公のおっさんと娘とのやり取りをクローズアップして、おかしなくらい
「お涙頂戴」に傾けて、主人公の自己犠牲で地球は救われたと、やはり「ハッピ
ー・エンド」

平時であれば、こういった英雄ものの映画では、その設定とか空想とかの「映画
評論」での、娯楽映画で観客の支持は得ても「使い古された」脚本が評価を低く
させる、ご多望にもれずこの映画もヒットはしても、酷評されるものの一本に入
っている・・・。
ただ、平時でなく、地球滅亡とか大災害時には、これがまた違った見方になって
来る。評論とかの「口だけ」の人々の行動力とはいかばかりかとなれば、力もな
くただ「逃げ回るだけの政権与党の議員と何も変わらぬ態度」だろう・・・。
そう想像すると、評論家って「いい加減」だなぁと、改めて認識を新たにする。

寡黙に地道に、名もなき者たちの「救助」における態度を見るに付け、誇りに
思うものである。
その立場は、昔の賢人が述べた言葉と、あまり評価は変わりないが、その視点が
現在の政治家と違って、言葉にならない「思いやり」が滲んでいるのは、底の深
い「矜持」のせいか・・・。
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吉田茂 昭和32年2月、 防衛大学第1回卒業式にて
「君達は自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、歓迎されることなく
自衛隊を終わるかもしれない。きっと非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない。
御苦労だと思う。
しかし、自衛隊が国民から歓迎されちやほやされる事態とは、
外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか、国民が困窮し
国家が混乱に直面している時だけなのだ。
言葉を換えれば、君達が日陰者である時のほうが、国民や日本は幸せなのだ。
どうか、耐えてもらいたい」
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「暴力装置」と呼ぶ政治家には、先人の「爪の垢を煎じて飲ませてやりたい」
ものである。
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