創作ものも出だしの物言いでそれらしく・・・「ファーゴ」 | 流浪の民の囁き

流浪の民の囁き

映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

前提条件は「我が領土だが、今は云々」という手を使い、紛争解決を表向きは処理し

たようにして、そして静かになった世論の間に「実効支配」へと、そして支配が「常態

化」すれば、とたんに「領土問題」をぶり返して・・・。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件に関連して、中国側が尖閣諸島の「領有権」を

めぐる問題を棚上げするよう日本側に打診していたことが20日分かった。
関係改善に向けて開かれた今月中旬の日中事務レベル協議で持ちかけてきたもの。

日中関係筋が明らかにした。日中首脳会談を実現させるための中国側による環境づく

りの一つだが、領有権問題を冷却化させた上で、尖閣諸島を中国が実効支配してしま

おうというもう一つの思惑があるとみられる。
日中両政府はブリュッセルで今月4日(日本時間5日)に行われた菅直人首相と温家

宝首相による会議場廊下での会談で、
関係改善に向けた協議を進めることで一致した。しかし、関係筋によると、その後に行

われた協議で、中国側は自国の領土だと明言した上で、棚上げ論を提示してきた。
これに対し、日本側は「東シナ海に領土問題はない。尖閣諸島は日本固有の領土だ」

といった従来の見解を主張し、議論は物別れに終わったという。
日中両政府は28日からハノイで行われる東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議

の機会に、事件後初の正式な日中首脳会談を行う方向で最終調整している。
日本政府は中国での反日デモやレアアース(希土類)の輸出規制などが経済に与え

る影響を考慮し、早期の関係改善を図りたい考え。
しかし、改善を急ぐあまりに棚上げ論に乗れば足をすくわれかねず、日本側は対応

に苦慮している。

ソース 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101021/plc1010210133000-n1.htm
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「チキンレース」に疲れてくれば、あらゆるソースを使って「印象操作」に「捏造・偏向」

を加えて、事実かフィクションの真贋のそれもうやむやにして、やがては有利な条件

を引き出して、結果的に「思惑」が着実に自分に有利になって・・・。

といった姑息な手法も、長年の間に「史実化」して行く、ましてそれをそれなりに肉付

けした「物語」にしたためれば、誤解してしまう人も出てきてしまう・・・。


といったものにはノンフィクションらしい映画が数多く作られ、そして検証ないまま

それが「映像」となって「史実化」へと、あの「南京」などその代表例だし、「731部隊」

ものもそれの典型である。

で、こういった「偽った映像」の逆手にとって、ユーモアでそれらしく作り上げてしまっ

た映画に「ファーゴ」も含まれてくるのだろう。



流浪の民の囁き


http://www.youtube.com/watch?v=EB4PmbfG4bw

「ファーゴ」 九十六年公開作


出だしの「能書き」が、この映画は「実際に起こった事件を下書きにした映画であり、

当事者のことを考慮して仮名にしてある」の一幕から始まるから、知識なく見る人は

「実話再現」と思い込む。

だからより映像には「リアリティ」が漂い、「偽装誘拐」のそれもキャラクターが合い過

ぎて、小市民の「借金漬け」からの脱出に「妻の実家」を強請る、何しろ部下として義父

に頭が上がらない、そして金銭的にも追い詰められていて、と、実際に「金に困った小

市民」が考えそうな、そして職種からの「新車」で、仮出所の「やつら」へと依頼・・・。



流浪の民の囁き

演じているのが上の人、この小市民がピッタリ来る人物の「小悪党」ぶりが、大概の

人に「頷ける立場」となって、それほどの反感を買うことなく、また「実話」に基づいた

云々もそれなりに「そうかも・・・」と納得出来てしまう。



流浪の民の囁き


そして「偽装誘拐」を依頼される二人組が上の人で、このキャラクターが「危ない

人と小悪党」と際立っていて、まんざら「フィクション」でなさそうというリアリティー

に欠かせない風貌をしている。

もっとも「神経質」なはげ頭のキャラが、キレたらなんでもしそうな雰囲気で、まさに

「はまり役」、そしてもう一人のこの役にぴたり来る小悪人ぶりで、このキャクスティン

グの良さが、思いがけず「偽装誘拐」から犯罪がエスカレートしていくのを、多少の

違和感を力技で、ねじ伏せてしまっている。



流浪の民の囁き


そして「犯罪捜査」に立ち向かう「警官」が妊婦と、ここでもその役が異様な程に

「合ってしまう理論的思考法」を淡々と演じて、相当に「サイコ犯罪」にも地道に

犯人を追い詰めていく・・・。


と、この映画が「実話」に基づいていないとかの「捏造」も、配役の妙とテンポの

良さが、映画として秀逸に仕上がった作品である。

もっとも「実話」としているものでも、そうでなくとも「配役」と「脚本」の良さは、見て

いる人を惑わせることは、映画の持つ「危険性」でもある・・・。

やる気になれば、徹底的にドキュメント風に仕上げる「腕」がある映画人は多い・・・。



ファーゴ [Blu-ray]/フランシス・マクドーマンド,スティーヴ・ブシェーミ,ウィリアム・H・メイシー
¥2,500
Amazon.co.jp                といったところで、またのお越しを・・・。