原題と邦題の落差が評価を分ける「血を吸うカメラ」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

ある程度の差異はあるだろうが、一般的に男性の女性を見る時、視線の先には魅惑

的な部位があり、また関心を持つ部分が隠されている。

その点が、本能的な欲求によって「犯罪行為」の謗りでも、我慢出来ずに・・・。

という報道は、つとにあるものだが・・・。


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電車内で女性のスカート内を撮影しようとしたとして、神奈川県警厚木署は29日、
県迷惑行為防止条例違反の現行犯で、県農業技術センター主任研究員、
渡辺茂容疑者(43)=相模原市南区鵜野森=を逮捕した。
同署によると、「女性のスカートが短くてムラムラしてやった。過去にも何回か
撮影したことがある」と容疑を認めている。
同署の調べによると、渡辺容疑者は29日午前7時25分から40分ごろ、
相模大野-本厚木駅間を走行中の小田急線の電車内で、会社員の女性(32)の
後ろから近づき、スカート内にデジタルカメラを向けた。
車内にいた男性(31)が渡辺容疑者の不審な様子に気づいて取り押さえ、
本厚木駅で同署員に引き渡した。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100929/crm1009291526029-n1.htm

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こういった条例違反も「犯罪行為」だから、そりゃ伝える報道機関もあるのだが、

一面「軽犯罪」で氏名公表されるほどのものかとも思うが・・・。

「痴漢行為」でない「盗撮行為」を一緒くたにすべきかどうか、我慢できぬ「性癖」

でも、以下のような映画の「究極の性癖」に比べたら、とっても可愛いものだし、

まして「裸を妄想」するためのアイテムとしての「盗撮」であれば、それが知られず

に行われていたのなら、エスカレートしない限りにおいては、「笑って済ます」度量

もあっていいと思うのだが・・・。

以下の映画、原題は「覗き魔トム」だが、邦題は吸血鬼映画を連想させる「値を吸

うカメラ」ときたものんで、内容把握に役立たない邦題、いや誤解を与えていては、

その暗い内容を了とする人は一部だけだろう。

しかし「サイコ・スリラー」には、なかなか秀逸な作品ではなかったか・・・。



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http://www.youtube.com/watch?v=v3mdiJ5cvbU

「血を吸うカメラ」 六十年公開作


この邦題では、なにやら「吸血鬼」を連想しそうで、今で言う「ストーカー」的言動の

主人公は思い浮かばない。

原題の「ピーピング・トム」であれば、「覗き屋トム」とでも訳せば、映画の内容が題名

通り、いやそれ以上に「性的倒錯した男」と予備知識もあれば、見ていて違和感もそれ

ほど生まれないし、行動様式のそれに対しての理解も出来ようが・・・。



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性的倒錯と「トラウマ」の過去と、歪んだ性癖がごっちゃになれば、「死の間際」の恐

怖に引きつった顔と平常時の顔の落差に、一人静かにその再生したものを見ながら

悦に入る倒錯者は、まずはお決まりの「街娼」という、拾える被害者をターゲットにす

ると、ここいらに「おとなしい銀行員」という設定の限界があり、二重人格的なその性

根において、普遍的な「男のそちらへの欲望」の理解が、社会的評価とのギャップは

いつの時代でも付いて回っている。

「サイコホラー」としてみれば、「被害者」からのそれと「加害者」のそれとでは、生々し

さにおいて、加害者側からの視点では「見る人にとって、理解の外」も加味すると、そ

の心情を理解できぬままだから、この加害者が「自らの死の形相」を残そうとする行

動に理解出来ぬままだから、見終わった後の「すっきりしない心情」では、もやもやし

たままでは評価も知れたものであるだろう。

ただこれを製作者側から見ると、素材の面白さに加害者側の心理分析を取り入れれ

ば、より人間の「深き欲望の深淵」に触れられる魅力的な主人公となりそう・・・。

何より「弱き者への加害」で、じんわり「死への行程」を描く性倒錯は、一種のマゾ的

発散とも相通じて、社会的評価とそれとは違う内面との葛藤も垣間見えて、報道にな

る「盗撮」の犯人の職業的貴賎と相通じるとも取れる・・・。


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「ピーピング・トム」の趣旨からすると、こんな拾った画像の「映画」こそが、題名に

合っている様に思う。

「覗き」という相当前のこの命名もあるのだから、やはり日本で言うところの「でば

亀」的扱いで、「男の悲しき習性」として「笑い飛ばす」ものとなって、コメデイー的

つくりをするのが、高度に発達した文明社会では、相当に「優しい心遣い」になりそ

うだし、「ちょっとだけよ」のお茶目さも女性には必要だろう。

何しろ相当なイケメンが「盗撮」していたとしたら、大概は「光栄」に思う女性もいる

だろうから・・・。


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