邦題だけが光る「悪魔の改造人間」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

神代の昔からあった訳ではない「変身願望」という、自我意識の変遷が間違
った方向に行けば、異常な意識となって「美容整形」へ流れ、マイケル・ジ
ャクソンに見られるような「元の顔」も分からず、どんどん変形していき、
そこに満足を来たさないから、また再びの繰り返しという「心の病」へと突
き進む自己の変身願望と、あるいは技術を持つ人間が理想的な人工人間を生
み出すという知的欲求を満足させるカルト脳に支配された・・・。
そういうものは、あの「フランケンシュタイン」の再来として、映画になり
やすい。この「悪魔の改造人間」もその種のものだが、如何せんアイデアを
先走り、いや「バクリ」でなくなるのは、先に公開しちまえば・・・。


流浪の民の囁き




http://www.youtube.com/watch?v=7KcHkK7JGyI
「悪魔の改造人間」 八十七年公開作

この投稿動画が、良く練られたダイジェストとして、全編をチョイスして
いて、元祖「ロボコップ」と・・・。
ただこちらは黒い思惑から作り出された急造の「改造人間」というだけに、
武器を携行していないから、アクションはすべて素手となり、すっきりし
たスピードには程遠く、ただただ殴り合いの「ケンカ」となってしまう。
何より火星探検防御スーツとかのくだりと、触ると反射的に「防御的反撃」
モードになるというくだりには、火星の「見えない敵」の存在が、研究所
でどうして判明してしまうのか・・・、とかの辻褄の合わない脚本と妊婦の
はずの細君の奮闘には、「流産の心配」は忘れ去られ、一段と強い女、いや
母となってしまい、それに体液が枯れるって・・・、体液・・・。
にしても邦題の「改造人間」という語句には、なにやらとんでもなく倫理観
もなく、思惑じみた匂いが漂い、好奇心をくすぐる・・・。
まぁ、どだいその程度で見るから、ゴシック・ホラー並みの格調でもあれば
せせら笑いにならないのにとも思う。
それでもその中でぴかりと光る殺人請け負い女役の黒人女優は、そのスロー
テンポの中で、一人だけ際立って良かった。
ラストシーンが博物館の展示物と、親子との別れととっても臭くなるのには、
今度は微笑んでしまったが・・・。


流浪の民の囁き

改造と呼べるかどうか、本来人間は「ロボット」というものに対して、より
人間らしくが最大の評価なところがあり、人間の感情を理解するとか、人間
らしい思考をするとなるとより受けもよく、また人間らしい動作には喝采を
送ると、何より人間らしいが基本的になる。
ただ、この場合、美醜という判断のよりどころが、個々に違っていていいは
ずであり、またその改造する精神には、外見重視の姿勢がありありで、殊更
そこまでしての素朴な思いが顔をもたげる・・・。

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こういった拾った画像の真贋は分からないが、顔の形が年々違って見た目
が良くなったのかそれとも悪くなったのか・・・。
ただ言えることは、そこまでして・・・。
長いだろう人生は、何もと「時代錯誤」を承知で、「親に貰ったこの大事な
肌を、墨を入れて云々」の唐獅子牡丹的には、承知出来ない・・・。
ましてそれが某化粧品のコマーシャルって、有り得ないだろう・・・。
と、実際は、この拾った画像から映画を思い出したしだいです。



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Amazon.co.jp         といったところで、またのお越しを・・・。