意気込み倒れのヘタレと寡黙な国民「燃える戦場」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

その存在感自体が「ウザクなりつつある我等がリーダー」は、そろそろ擁護の限界を向か

えたようで、マスコミも失言を報道し始めた。

これがまた「育ちが良いので、金の心配はない」とほざくと同様に、一国のリーダーの責任

ある姿勢は微塵もない「素直な臆病者」の姿がくっきり・・・。


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鳩山由紀夫首相は14日、シンガポールでブルネイのボルキア国王と会談し、
「国民に税金が課されていないと聞いた。日本国民もブルネイに移住したいと
考えるだろう」と、「所得税は無税」(国王)という同国の税制をうらやむような発言をした。
首相自身が資産報告漏れで「脱税の疑い」を指摘されている中、不用意な発言と言えそうだ。 

ソース(Yahoo!ニュース 時事通信):
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091114-00000077-jij-pol

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どこの世界に「他国の無税を羨み、自分で増税の指揮をとっている者がいる」

普通の感覚と自覚を持ってすれば「税制を無税に出来る政策の国家財産の豊富さを

それとなく羨み、そんな税制を施行するリーダーを立てる」というヨイショなら失笑も買わず

済むものを・・・。

もっとも「マスコミ」得意の「中抜き出し批判」のそしりかも知れないが、にしても自身が「脱税」

をしておいて、増税を指示、その上の発言では「無感覚の無能ぶり」が曝け出されて、これが

緊迫の場面では、さて「どんな対応が出来るか」を考えれば、もう先が見えて「言いなり」の体

たらくなのだろう・・・。

時代が違えば、おそらくは「逃げ出し」の降伏をしてしまう姿が想像出来る。

で、命令に忠実に遂行しながら、結果的に保身を考えないばっかりに「命を落としてしまった」

忠義者という範疇に入るだろう。

そんな者を扱った映画もあり、邦題は勇ましい戦闘ものみたいだが、原題は「遅かった英雄」

とでも訳せばいいのか、命令遂行によって命を落とした者の物語・・・。



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http://www.youtube.com/watch?v=Yy2j7nVrkT0

「燃える戦場」 七十年公開作


監督がロバート・アルドリッチであるだけに、男の生き様に対する敬意が

溢れ、不条理やら理不尽やら取り巻く環境の中、それらを理解しながらも

男の生き様とは何か、英雄とは何かを映像化しようとする意気込みは感じ

られる・・・。

そして舞台が第二次大戦、南太平洋の孤島での日本軍との戦闘と対立軸が

日本対イギリスにアメリカとなる。

孤島の無線通信所を持つ日本軍と、その装置ゆえに制空・制海権を握られて

いるイギリス軍は、その無線所を工作員によって破壊する作戦を立て、日本語

が出来るアメリカ兵を助っ人に小隊を結成して破壊工作へと向かうが、指揮を

執る隊長は「ヘタレな上にリーダーシップ欠如」をきたした人物で、その上隊員

は軍人的資質がない者が多く、規律ある日本兵とでは戦闘能力に差があった。

まして助っ人は厭戦気分が抜けきらないとあって、イギリス軍との意思疎通が

うまくいかないときている。



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衛生兵はご多望に漏れず画像のような始末だしと、偵察隊らしからぬ有様で

日本軍陣地に近づく前に小隊のほとんどのものがやられてしまう始末。

そして生き残った者達も日本軍の「投降呼びかけ」に恐れをなして、重傷者は

殺して逃げ出す始末。残ったのは衛生兵と助っ人・・・。

ここで衛生兵が帰還を申し出るが、助っ人は命令を完遂するべく、日本軍の

呼びかけ音声を頼りに、日本軍へ接近して行き日本軍の隊長を狙撃して、自軍

へと逃げ帰るが、その途中、助っ人は日本軍の攻撃に命を落としてしまう。

と、あらすじを書いて見ていても、今一盛り上がりも緊迫感も感じられない。

「特攻大作戦」の痛快さやテンポはなく、かなり低調な出来の映画・・・。

高倉健が日本軍の隊長役で、その規律ある日本軍としての描き方は善しと

するべきだが、衛生兵はマイケル・ケインだし助っ人はクリフ・ロバートソンと

どうしてもテンポもそのキャラクターが合っているようには思えない。

監督の思惑は「厭戦気分でも命令には逆らえないし、与えられた仕事は完遂

する絶対的不利でも・・・」という男を、そして対立する男もそれなりの人物をは

汲み取れるのだが・・・。

この作品後、「北国の帝王」を撮っているのは、自分でも不出来とミス・キャスト

を悟ったからか、それともせっかく高倉健を引っ張り出して・・・。

高倉健とリー・マービンをキャステングした「ザ・ヤクザ」は映画配給会社から止

められ、監督を降りることになったし、この作品の躓きが、以後に影響したのかも

知れない・・・。


と、映画自体は少々がっかり作品だが、監督の持つイメージは規律正しい日本軍

片や規律も乱れ素行も卑しいイギリス軍と、描き方にもましてマイケル・ケインだし

この人、見た映画で良かったのは変質者役の「殺しのドレス」くらいで、後はみな

なんともなものばかり・・・。

ここでは小隊を指揮する大尉が、リーダーシップと「えばり散らす」だけの態度の

無能として描かれ、結果的に命を落とすのだが、ちらっと日本の現リーダーのヘタ

レぶりと被る・・・、戦闘状態あったら真っ先に「死んでいる」かもと、戦争映画を見て

いれば、その命のやり取りの場面では、「要らないリーダー」と指を示されるだろう

と思うと、選んだ人が悪いのか、はたまた狡賢いのが議員をしているのか・・・。


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Amazon.co.jp            といったところで、またのお越しを・・・。