差別好きが撮った差別映画「残酷大陸」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

モンド映画という、「ヤラセ」をものの見事に真実であるかのように映像にしたため、

映画として公開する。するとそれを真贋を見破れる知識がなければ、いやあったと

しても映像化されたものに対して、抗議も虚しくその映像だけが一人歩きする。

今では真贋の術を大概の人が見につけ、そして糾弾をする人もいて、ある程度そう

いったものは減ってきた。

一時代前のこの捏造・偏向・やらせ映画には、著しい差別が裏に隠れて告発的正義

の味方面するという、陰険で腹黒い者が映画を撮ると、こうなるの見本のよう・・・。

 

 


流浪の民の囁き-残酷大陸

 

 

 

 

http://jp.youtube.com/watch?v=CrV1sfJHLHg

 

 

「残酷大陸」 七十一年公開作

 

 

世界残酷物語等、その再現映像を織り交ぜ、ドキュメンタリー真贋もなにも映像を

 

 

見ているものは、こういうことがとか真贋を斟酌することなく、受け入れて大好評を

博してしまったイタリアのヤコペッティが、照準をアメリカ黒人に合わせて、針小棒大

なストーリーを作り上げてしまったのが、この映画である。

奴隷としての黒人の歩んだ道を、それこそ家畜以下として、また奴隷の再生産と「奴

隷牧場」に種馬ならぬ絶倫黒人を配して、黒人を生ませ続ける・・・。

それはもう相当な差別的な取扱と、見るものへの錯誤をこれでもかと描く・・・。

そしてこの映画のラストはそんな抑圧された黒人が、復讐に立ち上がり「白人を殺せ」

で、暴動を殺戮をこれまたホラー顔負けで映像にして、蜂起を煽る終わり方である。

これを見る限りにおいて、監督は真贋を含めて差別されている黒人目線かといえば、

まったくそんなことはなく、ただ映像的好奇心とか、白人の残虐性とか差別主義者が

差別を取り扱うと、いかにもな映像と残酷な描写に、博愛主義はころりと騙される。

時は黒人の公民権運動も活発な時期であり、それを当て込んだのもあったが、これが

見事にこけた点を考えれば、作り物としてあまりの偏向に観客の共感を呼ばなかった。

というより、前作までの見事なやらせが知れ渡って、「またやってら」の狼少年的取り扱い

を受けてしまった・・・。という理解が出来そう・・・。

で、こういった胡散臭いものでもホラー並の残酷場面、特に女性のレイプとか赤ちゃんの

残虐な取扱いとか、には観客はそれが嘘であってもそのシーンだけは記憶に残ってしまう

そして真贋を確かめようもない過去の出来事には、この映画のように思惑をたっぷりしみこ

ませ、それをことアあるごとに「語り部」を真実と思わせる、いや洗脳によって真贋に対しての

不信がなくなった者とか、それが食の糧になったものにすれば、嘘も真実もどうでもよく、語り

継ぐという、「なんだってあり」状態で、酷いことをされたを喧伝すればするほど同調する人々は

結束が固まる・・・。

まぁ、今では「フェイク」という英語も頻繁に使われ、史実の嘘も暴かれてきたが、こういった映画

を世に出してしまった配給会社にも、ある程度の社会的責任はありそうだ。

何しろそのヤラセのテクニックを、映像から知ることは容易であり、またこの映画をパクリとなれば

容易くどんな事象も、思うように映像かできてしまう。

以前「日本軍最強伝説」なるものを書いた記憶があるが、いろいろなものをつなぎ合わせれば、到

底不可能なものが、いとも容易く国際問題になってしまう誤りも、こういった映画の手法を差別が

好きな人が使えば、簡単に為し得るを、理解するには「反面教師」的映画ととれるものだ。

ヤコペッティの残酷大陸 [DVD]
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Amazon.co.jp                 といったところで、またのお越しを・・・。