日本にも「反戦」を叫ぶ人々がいるのだが、これがどこかすっ飛んでいる思考を見せるから
どことなく胡散臭く、またその思想・信条が「桃源郷」を夢見て現実を見ないってな一面を晒さ
れると、六十年前必死で生き抜いた人々との乖離を見ているようで・・・。
と、たまにはの社会的な映画を・・・。
http://jp.youtube.com/watch?v=f_OesvC9M1A
「無防備都市」 四十五年公開作
六十年以上前の映画だが、そこには当時のイタリアが置かれていた立場がリアルに
映像化されている。
で、邦題は為すがままに蹂躙される国民意識をこめたものであり、原題が蹂躙された
イタリアの都市となって、無防備とはこういう事態に国民を追い込むとの暗示も物語っている。
四十三年に降伏したイタリアは同盟国のドイツの管轄下に入る。
それによって自国を愛する、そうここは愛国心の問題も孕んでいて、抵抗運動すなわち愛国
運動と取れる自由との戦い、同盟国と言えども蹂躙は許さない・・・。
ここらは当然の民族意識だし、監督もそこらに重点をおいて描いている。
だから反戦とも取れるのだが、それよりは圧制に苦しむ人々にとっては、何より抵抗運動、こ
こはイタリアであるの自意識の方が勝っていて、たとえば解放軍としてアメリカが乗り込み、施
政を行なうことでもあれば、これにも徹底的に抵抗するだろう。
自我の意識と外圧となれば、自我が勝る、理屈でなくそこで育った人にとっては「当たり前の感情」
の発露だろう。
子供の見ている前で殺される肉親となれば善悪を超越し、となるのは理解出来る。
で原題のローマに続くチッタは、チネチッタというイタリアのハリウッドみたいな撮影場所、ここはアメ
リカによって徹底的に空爆を受け、映画撮影など出来る要素はなくなった。
この映画は、ほとんどがロケとなり、フィルムの都合もありまずい演技でも取り直し出来ないと、制約
の上でのものだから、学芸会程度のセリフや演技も散見できてしまう。それでもモノクロの持つリアル
な質感が、それらを凌駕している。
もっともこれを「反戦」と捉えるよりは、やはり民族の抵抗運動と捉えた方がより納得出来る。
で、この映画を遡上に上げたのは、先日の「麻生総理邸見学ツァー」なるものがデモであると規制され
逮捕者が出た問題と絡めて、それを主導したのが「反戦」とあるからである。
そして日本のちょっと変わった人々が「無防備都市宣言」なる運動を広めていて、どこまでいったらこう
いう人々は、自分達の理想にたどり着けるのだろうと、腹で笑い・顔で苦悩するが頭にあるからだ。
二枚のポスターを貼り付けたが、「無防備マン」だそう、こりゃ極楽浄土に逝ってし
まった人々かと、また下のポスター、今度の土曜日だが、こんなものを作る金は
寄付なのか、それとも組合費?。
こんなことを安全な日本で行なわず、それこそ紛争が起こっているソマリアにでも
行って、堂々「反戦」を叫べば見方も違ってくるのだが・・・。
「無防備都市」を見て、無防備都市宣言を考えれば、お笑いな運動が見えてくる。
と、いった結論が見出されるのだが・・・。
それと、秋葉原の「麻生総理の街頭演説」に聴衆にまぎれて反対のプラカードをか
ざしていた変な人、国籍がどこだか、鰓の張りからすると「沈没寸前国家」の末裔か
という人の動画があったので、それをリンクしてみた。
http://jp.youtube.com/watch?v=tsg1_Bosx98
こういったネガティブ・キャンペーンを執り行わずに、堂々反論しろよ・・・。
ネット上では「珍左翼」呼ばわりされる、チンケな行動パターンでは、民衆の嘲笑の対
象以外の何者でもない。流石に劣化が激しい「お花畑」思想かな・・・。
- 無防備都市
- ¥3,190
- Amazon.co.jp といったところで、またのお越しを・・・。