どうも。本来は趣味で狩猟をする集まりである猟友会に過剰に害獣駆除の重荷を課すのは、趣味で競馬を嗜む人に「全レース賭けて全部勝て」と強制するのと同じです。重荷を課すならば、金銭的補償や人員的補充をするのが当たり前です。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『初恋カナリヤ娘』です。
下っ端ジャズドラマーのフラ吉が隣家の家族問題の世話を焼いたり、犯罪者グループに追いかけられたりする。1955年公開作品。監督は吉村廉で、出演はフランキー堺、丹下キヨ子、小林桂樹、神楽坂浮子、岡田眞澄、牧眞介、倉本春枝、清水一郎。
日本初の女性映画プロデューサー水の江瀧子の初プロデュース作品です。現在活躍する女性映画プロデューサーにとって、水の江はパイオニア的存在です。
本作は歌謡コメディーにジャンル分けされます。しかし作品全体のテンポが音楽的で、ミュージカル映画のようでもあります。
主人公のフラ吉役を演じるフランキー堺は、ジャズドラマーから俳優に転身して2~3年目というキャリアですが芸達者なコメディアンぶりを見せます。後にジャズギタリストから俳優に転身する植木等が、バンドマン役でノンクレジット出演しています。思えば、クレイジーキャッツもドリフターズもバンドマンからコメディアンに転身しています。
本作のストーリーは単純明快であり、上映時間が1時間もないので気楽に観ることができます。ただし本作のラストは少々悲しくもあり、そこはミュージカルだと開き直って、陽気なハッピーエンドにしても良かった気がするのです。
★★☆☆☆(2025年11月12日(水)インターネット配信動画で鑑賞)
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