ジャン・コクトー監督のファンタジー映画 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。お米券を配布するとかマイナンバーポイントを発行するとか、自民党政府の人間は「国民に現金を給付したら死ぬ奇病」に罹患しているのでしょうか。そうだとしたら、生活保護バッシングをしていた片山さつき財務大臣は重病患者ということになりますが(本当は業務委託でオトモダチ中間業者に甘い汁を吸わせたいから)。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『美女と野獣』です。

 

美しく心優しい娘ベルは2人の姉に虐げられながら暮らしていた。ある日、姉妹の父は森の奥へと迷い込み、不思議な古城にたどり着く。父がベルへの土産にしようと庭に咲いていた1輪のバラを摘み取ると野獣が現れ、バラを盗んだ代償として、命と引換えに娘を1人差し出すよう脅す。父を助けるため自ら城へ行くことを望んだベルは、野獣の恐ろしい姿に怯えるが、次第にその純粋さに心ひかれていく(映画.comより引用)。1948年日本公開作品。監督はジャン・コクトーで、出演はジャン・マレー、ジョゼット・デイ、マルセル・アンドレ、ミシェル・オークレール。

 

ジャン・コクトー監督のファンタジー映画です。『禁じられた遊び』や『太陽がいっぱい』のルネ・クレマンが共同監督として参加しています。

 

物語の大筋は『シンデレラ』や『白雪姫』に近く、身内に冷遇された女が報われて幸せになる話です。その普遍性ゆえに何度も映画化されてきました。

 

本作は第二次世界大戦後の物資が少ない状況で制作されました。それでも、童話や絵本で表現されてきた原作のイメージを丁寧な仕事で実写化しています。

 

野獣が住む城の燭台も、野獣のメイクも今から見ればローテク表現です。しかし現代のハイテク表現から感じられない温もりがあります。余談ですが、映画業界がフィルム撮影からデジタル撮影へと移行していた時期、当時の開発者はデジタル撮影でもフィルム撮影のような粒子の粗い画質を追求していたそうです。これもローテクの良さを表す一例です。

 

そして本作の場合、ローテク表現が作品の寓話性や神秘性を高めているように思われます。最先端のVFXやCGというハイテク表現は意外と万能ではないのです。

 

★★★☆☆(2025年10月18日(土)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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