どうも。与党政府が全国民に5万円給付とか、国民民主党が「若者減税法案」提出とか聞いたところで、「あー参議院選挙近いからね」という感想しか出ません。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『健太郎さん』です。
ある町はずれの一軒家で暮らす4人の家族、斎藤家。そこには、血のつながりのない赤の他人、“健太郎さん”が住んでいる。彼を“慕う”というより“崇拝する”斎藤家と、容赦なく奇行を繰り返す健太郎さん。そんな歪に保たれた日常に亀裂が入ったある日、彼は突然“失踪”する。彼はいったい誰なのか。彼の目的は何なのか。一つの“真実”にたどり着いたその時、想像を絶する“絶望”が姿を現す(Filmarks映画情報より引用)。2019年公開作品。監督は髙木駿輝で、出演は西川浩幸、宇田川さや香、木下仁、白井友子、龍坐。
上映時間35分のインディーズ短編ホラー映画です。監督は青山学院大学2年生(当時)の高木駿輝で、製作予算80万円のうち、60万円をクラウドファンディングで集めました。
冒頭は不穏な雰囲気が漂う食卓シーンです。そこで健太郎さん(龍坐)は物凄く汚いパスタの食べ方をします。これは『聖なる鹿殺し』から影響を受けたようです。
ジャンルとしてはホラーですが、派手なグロ描写や大きな音で驚かすジャンプスケアはありません。暗鬱とした空気感を全編に漂わせるJホラー的演出に近いです。
健太郎さんの謎が中盤以降で解けると、それまでの正常と異常、光と闇、被害者と加害者の関係が逆転します。そしてラストシーンが冒頭のパスタの食べ方につながります。
伏線回収しながら全ての謎を明らかにせず、考察の余地を残しています。短い上映時間に合わせて無駄のない良作なのです。
★★★☆☆(2025年3月16日(日)インターネット配信動画で鑑賞)

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