どうも。「日本を51番目の州にして欲しい」と媚びる日本のトランプ支持者は、戦後の進駐軍に「ギブミーチョコレート」と物乞いした当時の子供と同程度にみっともないです。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『血を吸う薔薇』です。
女子学校に夜毎出現し若い娘を次々と襲う吸血鬼と、新任教師との対決を描いた恐怖映画(映画.comより引用)。1974年公開作品。監督は山本迪夫で、出演は黒沢年男、田中邦衛、佐々木勝彦、岸田森、望月真理子、太田美緒、桂木美加、荒巻啓子、伊藤雄之助。
『幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形』『呪いの館 血を吸う眼』に続く和製吸血鬼映画シリーズ最終作です。上掲したDVDジャケットのイラストを見れば、エロを期待してしまいます。しかし、期待するほどエロくありません。ちょっとしたジャケット詐欺です。
本シリーズはイギリスのハマープロ製作の怪奇映画をパクリ、ではなくてオマージュしたのでしょう。それにもかかわらず、ヨーロッパ風味は乏しいです。黒沢年男、田中邦衛、伊藤雄之助という出演陣を見れば、如何にも東宝映画という印象しかありません。
本作の吸血鬼は人智を超えた化物であるはずなのに、物理的・即物的能力しか使えません。吸血鬼は他者に乗り移ることで何百年も生き続けます。その方法は霊魂を乗り移らせるのではなく、他者の顔の皮を剥いで装着するものです。それはそれで非科学的な方法ですが、何か違う気がします。
新任教師(黒沢)も物理的・即物的な方法で吸血鬼に対抗します。吸血鬼の弱点を調べようともしません。そのため、黒沢の能力を生かしたアクション映画寄りになり、オカルト色が薄まる結果になっています。看板に偽りありと言うべきでしょうが、娯楽作品としてのクオリティーは保たれているので良しとなるのです。
★★★☆☆(2025年1月16日(木)インターネット配信動画で鑑賞)
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