どうも。中居正広が芸能界引退を発表した今は騒いでいても、しばらく経てば何事もなかったかのように芸能界は動いているでしょう。島田紳助や松本人志の場合もそうでしたから。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『COMBAてんねん』です。
伊武雅刀と西川のりおがダブル主演するオムニバスコント集。1985年公開のオリジナルビデオ作品。監督は井筒和幸で、出演は伊武雅刀、西川のりお、上方よしお、小川菜摘、中村京子、田中こずえ、野沢直子、九十九一、上田正樹。
井筒和幸が監督したオリジナルビデオ作品です。『スネークマンショー』の伊武雅刀と上方漫才師の西川のりおの組み合わせは、シュールとコテコテの不思議な化学反応を生み出します。のりお兄さん、ええ仕事してまっせ。
アメリカのテレビドラマ『コンバット』のパロディの他、数々のコントが収録されています。製作がアダルトビデオ会社のワンダーキッズなので、下ネタが多めです。今ならばコンプライアンスに引っかかり、不適切にもほどがあると言われるでしょう。
アメリカンニューシネマから影響を受けた井筒は、反体制的スタンスに立ちながらコメディー要素のある映画を作ります。本作はそのコメディー要素を強調したものと言えます。この井筒の作風に近いのは、『ブルース・ブラザーズ』のジョン・ランディスです。井筒が和製ランディスであれば、西川の破壊的な芸風は和製ジョン・ベルーシという見方ができます。
本作の元ネタである『コンバット』の主演俳優であるヴィック・モローは、1982年に映画撮影中のヘリコプター事故によって死亡しました。その映画はランディスが監督した『トワイライトゾーン 超次元の体験』の一編です。そして井筒も1991年に映画『東方見聞録』撮影中に俳優の死亡事故を起こしてしまいました。何とも奇妙な因縁です。
これらの事実を踏まえると、本作が一味違って見えてくるのです。
★★☆☆☆(2025年1月2日(木)インターネット配信動画で鑑賞)

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