どうも。「学生バイトの壁」を引き上げ、大学生のアルバイトを促進させようとする国民民主党や財界は、学生の本分は学問であることを知らず、遊ぶ金欲しさではなくアルバイトしなければ学費を払えない学生がいる教育環境を改善しようとしないクソ野郎です。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『鏡獅子』です。
六代目尾上菊五郎の舞台を記録した短編ドキュメンタリー。1935年製作の日本映画だが、日本劇場未公開作品。監督は小津安二郎で、出演は六代目尾上菊五郎。
小津安二郎監督にとって唯一のドキュメンタリー映画です。歌舞伎を海外に紹介するために作られ、松竹に在籍していた小津に依頼が来たのです。
小津監督初のトーキー(有声)映画は『一人息子』ですが、実はトーキー映画である本作を先に監督していました。小津の本領が劇映画であり、かつ本作が日本国内で公開されなかったことから、フィルモグラフィーから除外されてきたのでしょう。
被写体である六代目尾上菊五郎は大正時代に一時代を築いた名役者です。今の六代目中村勘九郎と二代目中村七之助から見れば、血の繋がった曾祖父であり、寺島しのぶと五代目尾上菊之助から見れば、血の繋がっていない曾祖父です。
戦前の歌舞伎座で撮影され、その様子を知ることができる歴史的価値のある映画です。しかし、それほど歌舞伎に関心がない私にとって、小津らしい演出が見られない本作から得るものは少なかったのです。
★★☆☆☆(2024年12月4日(水)インターネット配信動画で鑑賞)

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