【映画評】黄金時代 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。あき竹城&たこ八郎のビッグカップルが成立していたら、仲人は由利徹か赤塚不二夫で、結婚式にはタモリや山本晋也が出席したのでしょうね。竹城さんのご冥福をお祈り致します。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『黄金時代』です。

 

サソリの生態ドキュメンタリーから始まるシュールなイメージの連続。1930年製作のフランス映画で、日本劇場未公開作品。監督はルイス・ブニュエルで、出演はガストン・モドー、リア・リス、マックス・エルンスト。

 

シニア向け雑誌みたいな邦題ですが、『アンダルシアの犬』のルイス・ブニュエル監督による前衛映画です。同作に脚本で参加したサルバドール・ダリが本作にも脚本で参加しています。しかし、制作途中で手を引いたらしく、ブニュエル監督の個性が強く出ている作品になったそうです。

 

本作は内容が反キリスト教的であったため、憤慨した右翼がスクリーンに爆弾を投げつけるという事件が発生し、それから50年間も上映や公開が禁止されていました。日本では、伊丹十三監督の『大病人』公開時に暴力団員がスクリーンを切り裂くという事件がありました。作品内容はどうあれ、映画を暴力で殺そうとするのは最低最悪のカス人間がやることです。

 

そうは言っても、私が本作の内容を理解しているわけではありません。おそらく100年前のヨーロッパにおけるキリスト教的教養がなければ、本作から受ける衝撃を正確に理解できないでしょう。

 

しかも上映時間が1時間もあるのも難点です。17分の短編であった『アンダルシアの犬』ならば耐えられましたが、シュールなイメージ映像の連続で1時間は厳しいものがあります。人間の集中力には限界があると思い知るのです。

 

☆☆☆☆(2022年12月10日(土)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

 

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