どうも。政治家における「命をかけて日本を守る覚悟」は、アメリカの言いなりで時代遅れの武器を買う媚態ではなく、北京でも平壌でも乗り込んで話してカタをつけようとする度胸です。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『銀座の猛者』です。
柔道の達人でありながら、貧しい人々のため町医者を営む男の活躍を描く。オリジナルは1950年公開作品。監督は市川崑で、出演は藤田進、志村喬、山根寿子、風見章子、河村黎吉、飯田蝶子、清水元、江見俊太郎、伊藤雄之助。
1950年に公開された『銀座三四郎』を、1960年に縮尺(82分→65分)して改題した作品です。おそらく二本立て上映にかけやすくするためだったのでしょう。
オリジナルのタイトルと藤田進主演であることから、元ネタが黒澤明の監督デビュー作『姿三四郎』だと分かります。町医者という設定は『酔いどれ天使』のようでもあります。
本作を製作した新東宝は、東宝争議によって東宝から分裂したスタッフや俳優が起こした会社です。喧嘩相手のネタを使ったことに経営状態の苦しさが表れています。
本作を監督した市川崑の心境は、いかがなものだったのでしょう。黒澤と市川は同じ東宝出身で、後に木下恵介、小林正樹と「四騎の会」を結成するほど仲は良かったはずです。
作品としては縮尺したことによってテンポ良くなったようです。しかし、本作を観ても市川らしさは、あまり感じられないのです。
★★☆☆☆(2022年11月30日(水)インターネット配信動画で鑑賞)
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