【映画評】幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。地方移住者が従来にないやり方でビジネスを成功させるのを見て、地元住民が僻みやっかみで「あれなら俺でも出来る」と言うのは一番恥ずかしいことです。秋田県には、そんなおっさんが少なくないように感じられます。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形』です。

 

連絡が取れない兄を追って、蓼科山中の洋館を訪れた妹とその婚約者が不気味な事件に遭遇する。1970年公開作品。監督は山本迪夫で、出演は松尾嘉代、中尾彬、小林夕岐子、南風洋子、中村敦夫、高品格、浜村純、宇佐美淳也。

 

東宝の怪奇映画「血を吸う」シリーズ第1作です。日本映画業界の斜陽化を打開するため、イギリスのハマープロ作品を参考にした和製ゴシック・ホラー映画です。

 

元ネタが西洋のもの故に和洋折衷のバランスが難しいところ、意外と上手く出来ています。南風洋子だけが和服姿であるのに違和感はありますけど。

 

山本迪夫はシリーズ全作を監督した後、テレビドラマの演出を主な仕事としました。本作の脚本を手掛けた小川英と長野洋もテレビ界に流れていきました。本作が二時間サスペンスドラマの源流であることは、松尾嘉代と中尾彬がそのジャンルの常連俳優となったことからも言い得ます。

 

当時ですら演出がチープだと思われたであろう本作でも、民放各局が二時間サスペンスドラマの新作を毎週放送できないほど、貧しくなったテレビ界の現状からすれば立派な映画なのです。

 

★★★☆☆(2022年10月8日(土)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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