原由子の新作アルバム『婦人の肖像(Portrait of a Lady)』を聴きました。
1991年発表の『MOTHER』以来31年ぶりのオリジナルアルバムです。その間、ベストアルバムやカバーアルバムを出していたので、31年ぶりというのは意外でした。
本作と『MOTHER』を聴き比べると、曲のイメージが繋がっているようなものがあります。『Good Times~あの空は何を語る』と『夜空を見上げれば』は、平和への思いをアコースティックに歌います(前者はロシアによるウクライナ侵攻、後者は湾岸戦争)。
『スローハンドに抱かれて (Oh Love!!)』と『じんじん』は、GSっぽいロックサウンドに原の歌声が乗ります。因みにスローハンドはエリック・クラプトンのニックネームであり、大学時代の原が桑田佳祐と話すきっかけになったのはクラプトンの話題だそうです。
『ぐでたま行進曲』と『かいじゅうのうた』は子供向けの優しい楽曲です。後者の歌詞にある兄弟は、もうすっかり大人になったでしょうね。
それぞれの曲はイメージが繋がっていても、アレンジが凝っていたり、原の歌声に円熟味が増していたりとアップデートが施されています。こうした聴き比べができるのは、音楽活動が長いベテランゆえの強みなのです。
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