どうも。奴隷根性の権威主義者は「国葬されるほど偉い安倍さんの悪口はダメ!」でしょうけど、近代的な批判精神がある私は「国葬されるほどの権威ならば叩いてOK!」です。はっきり言ってアベノミクスは大失敗です。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『けものの眠り』です。
恋人の父が犯罪組織に取り込まれていると知った新聞記者が真相を追う。1960年公開作品。監督は鈴木清順で、出演は長門裕之、吉行和子、小沢昭一、信欣三、草薙幸二郎、山岡久乃、楠侑子、下元勉、芦田伸介。
鈴木清順が日活時代に監督したサスペンス物です。本作と同年に『密航0ライン』が公開されており、鈴木監督で長門裕之主演のシリーズ化を狙ったのではないかと思われます。
長門と吉行和子が若いです。特に若い頃の長門は桑田佳祐にそっくりです。本当です。是非確認してください。
それと反対に山岡久乃と初井言榮が成熟しています。当時の二人の年齢(山岡が34歳、初井が31歳)を思えば、今の芸能界で老け役は稀少になっています。
鈴木監督なので構図や編集の仕方にトリッキーな部分があります。そうは言っても、後年の『ツィゴイネルワイゼン』など大正三部作ほどではなく、全体的に娯楽作品として成立しています。
本作の主人公のように正義感があり、ポジティヴに動く新聞記者像は、新聞記者がサラリーマン化した現在では、リアリティーが欠如していると思われるでしょう。夢のある娯楽映画が作られにくい時代になったものです。
★★★☆☆(2022年9月20日(火)インターネット配信動画で鑑賞)
にほんブログ村 映画評論・レビューに参加しています(よろしければクリックを!)