どうも。テレビの情報番組は日英の国葬について時間を割くでしょう。しかし、そうしている間にも旧統一教会(家庭連合)によって家族の平和をズタズタにされている被害者がいることを忘れてはいけません。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『ギャング対ギャング』です。
組のため5年間の身代わり服役を終えた男が、出所した途端に命を狙われた。義理も人情も無い非道なボスが、鉄砲玉を仕向けたのだ。怒りにまかせボスに復讐の一撃を浴びせた男は、逃げる途中で謎の人物に救われたが、麻薬販売ルートを巡る危険な渦に引き込まれていく(東映ビデオオフィシャルサイトより引用)。1962年公開作品。監督は石井輝男で、出演は鶴田浩二、三田佳子、梅宮辰夫、曽根晴美、八代万智子、三井弘次、西村晃、高英男、松尾和子、丹波哲郎。
石井輝男が東映在籍時に監督したギャング映画です。脚本も石井監督なので、彼が新東宝在籍時に監督したギャング映画に似ています。だから本作における鶴田浩二、丹波哲郎、三田佳子を吉田輝雄、天知茂、三原葉子に替えても、違和感がありません。
ギャングの一人を高英男が演じています。彼を見ると日本SFホラー映画の傑作『吸血鬼ゴケミドロ』を思い出します。
私刑の方法が特殊だったり、麻薬を盗み出す手口がトリッキーだったり、緊張感あるシーンでコミカルな台詞が出たりするのは石井監督らしさです。これらのクセの凄さが数々の石井作品をカルト映画にしています。
タイトルどおりにギャングだらけの本作は、『アウトレイジ』のように「全員悪人」の映画です。その本作のラストは、後に異常性愛路線というインモラルな作品を世に送り出す石井監督の根がモラリストであることを表しているのです(後年の『地獄』では実在した凶悪犯罪者たちを地獄に堕とし、容赦なく責め苦に遭わせています)。
★★★☆☆(2022年8月17日(水)インターネット配信動画で鑑賞)
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