【映画評】反逆のメロディー | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。日本の検疫体制や医療体制の実態はインターネットを通じて海外にも認識されているはずですから、ビジネスを目的としない外国人観光客をコロナ以前の人数まで戻すのは容易ではないでしょう。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『反逆のメロディー』です。

 

淡野組が解散して一匹狼になった組員の哲が、腹違いの兄がいる町を訪れ、組同士の抗争に加わっていく。1970年公開作品。監督は澤田幸弘で、出演は原田芳雄、地井武男、藤竜也、梶芽衣子、冨士真奈美、青木義朗、深江章喜、須賀不二男、曽根晴美、佐藤蛾次郎。

 

原田芳雄が日活初出演で主演した作品です。原田は長髪、サングラスにデニム姿というヒッピースタイルでヤクザ役を演じています。公開当時の時代性を感じさせます。

 

地井武男がヤクザの星野役で出演し、ワルだけど根は良いキャラクターを演じています。俳優座の同期である原田との立ち回りシーンは、どことなく楽しそうです。

 

哲(原田)と仲間になるゲバ作役を佐藤蛾次郎が演じています。『男はつらいよ』シリーズの源公より台詞が多く、歌声まで披露します。チェ・ゲバラをイメージしたであろうゲバ作の歌が反逆のメロディーなのでしょうか。

 

本作公開と同年に始まった『野良猫ロック』シリーズの藤竜也と梶芽衣子も出演しています。原田、地井、藤、梶による日活ニューアクションは日活ロマンポルノ路線に移行する前の最後の輝きです。

 

組と警察からの理不尽な仕打ちに耐え、男二人(原田、藤)が組に殴り込みをかける終盤は任侠映画のパターンです。そしてラストシーンはアメリカンニューシネマのようです。ヤクザ映画というジャンルにおいて、東映のそれとは異なる日活のオリジナリティーを追求したのが本作なのです。

 

★★★☆☆(2022年8月9日(火)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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