【映画評】淑女と髯 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。『万引き家族』バッシングした自称愛国者のバカどもがいる国で無理して映画を撮らなくていいことを実力で証明した是枝裕和監督なのです。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『淑女と髯』です。

 

バンカラな学生が髯を剃ったら就職も恋愛もうまくいったという気楽に楽しめる喜劇(松竹・映画作品データベースより引用)。1931年公開作品。監督は小津安二郎で、出演は岡田時彦、川崎弘子、月田一郎、伊達里子。

 

小津安二郎の初期監督作品です。小津は「ジェームズ槇」名義で劇中のギャグも担当しています。

 

主演の岡田時彦はハンサムな二枚目なのに喜劇センスを発揮します。『TRICK』や『テルマエ・ロマエ』の阿部寛に近いものがあります。

 

モテない男がヒゲを剃ったらモテるという発想は、眼鏡っ娘が眼鏡を外したら美少女になるという発想と同じです。中二男子レベルの妄想に過ぎません。

 

そのように軽薄な喜劇を監督した小津が世界的巨匠になったのだから、今チャラい映画を撮っている若手映画監督をバカにしてはいけないかもしれないのです。

 

★★★☆☆(2022年5月14日(土)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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