【映画評】密航0ライン | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。北朝鮮を経済制裁しても困窮するのは数多くの北朝鮮人民であり、首領者である金正恩は肥え太り続けるであろうことに腹が立ちます。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『密航0ライン』です。

 

手段を選ばない非情な新聞記者とそのライバル新聞記者が戦後最大の国際密輸組織の謎を追う。1960年公開作品。監督は鈴木清順で、出演は長門裕之、清水まゆみ、小高雄二、中原早苗、小沢昭一、永井智雄。

 

鈴木清順が日活時代に監督したサスペンス・アクション映画です。国際密輸組織についての話なので、外国人俳優を出演させて多国籍感を出しています。

 

長門裕之が目的のためならば手段を選ばない非情な新聞記者というダーティーヒーローを演じています。長門はシリアスな役もコミカルな役も演じられる器用な俳優です。しかし、コミカルさを排除したシリアス一辺倒な長門は、本作と『秋津温泉』でしか見たことがありません。

 

他の出演者では、小沢昭一の中国人役という定番がありながら、初井言栄が色っぽい娼婦役を演じるという意外なキャスティングもあります。

 

鈴木監督は本作でアクション演出を見せます。しかし、カットの繋ぎが省略されたジャンプカットや、唐突に脈絡の乏しいカットを挿入する遊び心も見せており、やはり清順映画なのだと印象付けられるのです。

 

★★☆☆☆(2022年5月13日(金)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

 

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