どうも。岸田首相がエマニュエル駐日大使と広島市の平和記念公園を訪れ、慰霊碑に献花したのは、核武装論をほざく安倍へのカウンターにも見えますね。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『Zアイランド』です。
10年前、敵対する竹下組との抗争で怪我を負い、組が解散となったヤクザの宗形博也は、刑務所にいる弟分・武史に代わり、武史の娘・日向の面倒を見ながら運送業を営み生活していた。しかし、武史の出所が決まると、父親に会いたくないと日向が家出。宗形と武史は日向が向かったという銭荷島に赴くが、そこには謎の病気が広まっていた(映画.comより引用)。2015年公開作品。監督は品川ヒロシで、出演は哀川翔、鈴木砂羽、木村祐一、宮川大輔、RED RICE、大悟、川島邦裕、山本舞香、水野絵梨奈、般若、篠原ゆき子、シシド・カフカ、河本準一、小沢仁志、玉置浩二、風間俊介、窪塚洋介、中野英雄、鶴見辰吾。
哀川翔の芸能生活30周年記念作品です。お祝いの意味で小沢仁志や中野英雄という古くからの仲間が出演しています。昔から交流がある玉置浩二も出演していますが、どこに登場しているかは分かり難いです。
題材は「ヤクザ対ゾンビ」です。かつて主演100本記念作品にヒーロー物の『ゼブラーマン』を選んだ哀川は、ベテランになっても中学男子の魂を失っていません。
本作を監督したのは“おしゃべりクソ野郎”品川ヒロシです。そのため、品川と同じ吉本芸人が多数出演しています。品川監督の前作『サンブンノイチ』がクエンティン・タランティーノ風の映画(無駄な長話の後、激しい暴力描写)であることに続き、本作は品川版『フロム・ダスク・ティル・ドーン』になっています。同作は「ギャング対ヴァンパイア」ですから。
『フロム・ダスク・ティル・ドーン』の「ギャング対ヴァンパイア」を「ヤクザ対ヴァンパイア」に置き換えたのは、本作と同年公開された三池崇史監督の『極道大戦争』です。同作が三池らしいカオス状態に至ったの対し、本作は「ヤクザ対ゾンビ」の物語を上手くまとめています。映画監督としての品川は良く言えば安定しており、悪く言えば冒険していません。
それでも漫才のような台詞の応酬や格闘技を取り入れたアクションシーンには品川監督の個性が出ています。お笑い芸人としての品川が世間から嫌われても、映画監督としての品川を吉本興業はもっとプッシュしてもよいと思わせるのが本作なのです(例えば又吉直樹原作の『火花』を板尾創路ではなく、品川が監督していれば、かなりテイストの異なる作品になったでしょう)。
★★★★☆(2022年3月18日(金)DVD鑑賞)
にほんブログ村 映画評論・レビューに参加しています(よろしければクリックを!)