【映画評】渡り鳥いつまた帰る | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。モグライダーともしげがAV男優の山本竜二に見える時があります。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『渡り鳥いつまた帰る』です。

 

佐渡にやって来た流れ者・滝伸次が、戦時中の埋蔵貴金属と鉱山の譲渡書類をめぐって土地の悪玉と対決する(日活データベースより引用)。1960年公開作品。監督は斎藤武市で、出演は小林旭、浅丘ルリ子、宍戸錠、中原早苗、川地民夫、内田良平、南田洋子、金子信雄。

 

小林旭主演の「渡り鳥」シリーズ第3作です。本作の舞台は新潟県佐渡市で、終盤に祭りのシーンがあります。ロケーション撮影で地元に経済効果をもたらすという地方創生の一種です。

 

そうした地方色を出しながら、冒頭で滝(小林)が乗馬して登場するのは西部劇のようです。劇中で滝と地元の少年が交流するシーンは『シェーン』を思い出させます。

 

キザな台詞も銃撃戦も日本人の俳優に合わないはずですが、無理なく合わせています。それほど西洋かぶれしているにもかかわらず、島にあるキャバレーの店名は「OKESA(おけさ)」であり、ステージで歌うのはこまどり姉妹というのが奇妙なバランスです。

 

ツッコミどころが多いカオス状態を勢いで押し切っている作品です。その勢いの原因は当時の日本映画界の好況だけでなく、明治以降に培われた和洋折衷精神にもあるのではないでしょうか。

 

★★★☆☆(2022年3月8日(火)DVD鑑賞)

 

 

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