【映画評】アスファルト・ジャングル | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。プーチン大統領を「ウラジーミル」と親しげに呼んでいた安倍元首相は、現在のロシア情勢について手腕を発揮するどころかダンマリを貫いていますね。「外交の安倍」というのは嘘ですか。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『アスファルト・ジャングル』です。

 

刑務所を出たばかりのドクは宝石泥棒を計画。 いかがわしい弁護士らと共謀して、犯行に及ぶ。首尾よく宝石を盗んだものの、仲間のひとりが負傷。やがて仲間割れも起こり……(映画.comより引用)。1950年製作のアメリカ映画で、1954年日本公開作品。監督はジョン・ヒューストンで、出演はスターリング・ヘイドン、ルイス・カルハーン、ジーン・ハーゲン、ジェームズ・ホイットモア、サム・ジャッフェ、アンソニー・カルーソ、マーク・ローレンス、マリリン・モンロー。

 

お色気要員だった頃のマリリン・モンローが出演しています。弁護士エマリック(ルイス・カルハーン)の愛人アンジェラ役なので、体のラインが出る衣装でアピールしています。しかし、単なるエロ担当ではなく、きちんとした演技も見せます。

 

宝石泥棒のために集まった悪人たちの集団劇です。彼らが犯罪に手を染める理由と、犯行後に破滅していく様子を美化せずに描いています。この感傷的にならない客観的な視点は動物観察のようであり、ジャングルの獣を見ているかのようです。

 

例えばエマリックは愛人を囲いながら、本妻に優しく接するという矛盾した行動をとります。エマリックのように単純な正邪や善悪で割り切れない人間という複雑な生き物を観察するのです。

 

本作のようなジョン・ヒューストン監督のクールな見方は、クリント・イーストウッド作品に通じるものがあります。『アフリカの女王』撮影時のヒューストンをモデルにした『ホワイトハンター ブラックハート』を監督したイーストウッドは、彼にシンパシーを感じていたのかもしれません。

 

★★★☆☆(2022年2月3日(木)DVD鑑賞)

 

 

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