どうも。髙梨沙羅にSNS謝罪させるほど圧をかけるメダル気違い(©千葉すず)は、後進国にしか生息しない下等動物です。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『眠狂四郎 炎情剣』です。
ある日、眠狂四郎は檜垣ぬいと名乗る武士の妻が夫の仇を討つ助太刀をした。「助太刀すればお主の恥」、仇の男は謎の言葉を残して息絶えた。藤堂藩の上屋敷に仇討ちの首尾を報告するぬいに同行した狂四郎は、一晩肌を許すという助太刀の礼の約束を果たすことをぬいに迫る。その夜、狂四郎の住居にやって来たぬいは狂四郎に向かっていきなり短刀を突き出した…(角川映画データベースより引用)。1965年公開作品。監督は三隅研次で、出演は市川雷蔵、中村玉緒、姿三千子、中原早苗、西村晃、島田竜三、水原浩一、小桜純子、安部徹。
柴田錬三郎原作の孤高の剣士、眠狂四郎役を市川雷蔵が演じる人気時代劇シリーズ第5作です。狂四郎は正義漢ぶらないニヒリストであり、すぐ女に手を出すエロキャラでもあります。ヒーローでありながらスケベなのは狂四郎とジェームズ・ボンドくらいのものです。
本作で狂四郎に手を出される女ぬい役を演じるのは中村玉緒です。梨園の御令嬢である玉緒ですが、本作では悪女を演じています。当時、勝新太郎と結婚していたので、もう純情な娘役は無理ですから。
狂四郎も藤堂家の家老である跡部将監(安部徹)も、女の襟から覗く細いうなじを見て欲情します。この感覚は時代劇ならではの大人のエロスです。また悪徳商人である鳴海屋(西村晃)が狂四郎に差し出した、小笹(小桜純子)の肌が刺青だらけというは谷崎潤一郎的なエロスです。本作は日本のおっさんが好むエロスで一貫しています。
狂四郎は単なるエロキャラではなく、剣術については恐ろしく強いです。一人で何人もの敵を斬り倒していきます。本当は何事からも自由に生きたい狂四郎でも、将監の悪事を知って無関係でいられなくなり、人を斬ることになります。
狂四郎を動かしたのは、自分と同じ混血児である鳥羽水軍の娘おりょう(中原早苗)や、金銭欲に駆り立てられる醜い民衆です。社会的マイノリティーを守り、拝金主義者たちを斬る狂四郎のようなヒーローは、現代にも必要ではないでしょうか。
★★★☆☆(2022年1月22日(土)DVD鑑賞)
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