【映画評】キートンの探偵学入門 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。秋田県の人口減が激しいのは、県外に秋田県出身者が多くいるということです。ここだけの話ですが、彼らは秋田県の工作員です。スリーパーセルというやつです。ある日、工作員たちが一斉蜂起して日本を秋田にしてしまうのさ!(妄想)。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『キートンの探偵学入門』です。

 

映写技師のキートンは上映中に居眠りを始め、その分身が憧れの銀幕の中に入っていく。そこでは丁度、乱闘騒ぎの最中で、殴られた彼は客席に飛び出し、再び入り込むと、場面は変わっていて…。醒めた彼には想いを募らす娘がいるがプロポーズをする勇気がなく、銀幕上のそんなシーン通りに求婚するとうまくいきかけるのだが…(Yahoo!映画より引用)。1925年日本公開作品。監督と主演はバスター・キートンで、出演はキャスリン・マクガイア、ジョー・キートン、アーウィン・コネリー、ワード・クレーン、フォード・ウェスト。

 

サイレント時代にチャールズ・チャップリン、ハロルド・ロイドと共に「世界の三大喜劇王」と呼ばれたバスター・キートンが監督と主演を兼任したコメディ映画です。サイレント映画なので言葉ではなく、動きで笑わせるスタイルです。しかもキートンは無表情でハードなアクションを見せます。本作では首を骨折する大ケガまで負っていますが、それに気づかないで撮影続行しています。

 

キートンの体を張ったアクションは、後にジャッキー・チェンからトム・クルーズへと継承されていると何度も書いてきました。それどころか本作の高速バイクアクションを観れば、そこに全てのカーアクションの原点があるように思えてきます。キートンはコメディ映画だけでなく、アクション映画の先駆者でもあります。

 

本作の見所はトリック撮影です。キートンから幽体離脱した分身が銀幕の中に入り、次々と転換する場面に合わせてアクションをします。まだVFX技術など無かった時代に、夢でしか見られないような景色を表現しています。キートンは特撮映画においても先駆者であるのかもしれません。

 

現実の世界では貧乏でショボい映写技師キートンが、銀幕の世界では名探偵シャーロック・ジュニアになります。そして現実の世界に戻ると、少しだけ生活に変化が生じます。この魔法のような力が映画というジャンルにあると信じられていた時代に、本作は作られました。当時より撮影技術が進歩した現代でも、その力は映画にあるのでしょうか。

 

★★★☆☆(2022年1月17日(月)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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