どうも。アメリカのトランプ支持者どもがノーマスクで集会に出て三密になって新型コロナウィルス感染拡大させて「バイデンじゃコロナ終息できないからトランプおやびん復活!」というクソみたいなマッチポンプ。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『大人の見る繪本 生まれてはみたけれど』です。
東京の郊外に引っ越してきたサラリーマンの一家。近くには父親の上司の家もある。さっそく、子どもたちは近所のガキ大将になり、その上司の息子も手なずける。ところが、父親はなぜか上司相手に卑屈な態度をとっていた。子どもたちにはそんな父の姿がたまらなく我慢ならなかった…(Yahoo!映画より引用)。1932年公開作品。監督は小津安二郎で、出演は斎藤達雄、吉川満子、菅原英雄、突貫小僧(青木富夫)、坂本武、早見照代、加藤清一。
小津安二郎が戦前に監督した白黒サイレント映画です。笠智衆が映写機を回す部下の役でノークレジット出演しています。
昭和7年頃の東京郊外のサラリーマン家庭が描写され、記録されています。このモダンで平和な時代が10年も経てば、軍国主義の暗黒時代に変わってしまうのですから驚きです。
戦後の小津作品から受けるイメージと異なり、コメディー色が強い作品です。それでも固定されたカットを繋いでストーリーを展開する編集法は既に確立されています。
本作は子供の視点から見た大人社会を描いています。それ故に主人公は子供たち(菅原英雄、青木富夫)です。それに対し、戦後の小津作品で子供が主人公になることはありません。それは大人の視点から見た大人社会を描いているからです。この視点の変化が小津の映画監督としての成熟なのです。
★★★☆☆(2022年1月6日(木)インターネット配信動画で鑑賞)
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