【映画評】無限の住人 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。総合格闘家の山本美憂とプロボウラーの姫路麗に孫がいると知って驚きました。二人とも四十代で、おばあちゃんに見えませんから。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『無限の住人』です。

 

伝説の人斬り・万次は、妹の命を奪われて生きる意味を見失った時、謎の老婆によって無理やり永遠の命を与えられ、死にたくても死ねない「無限の体」になってしまう。そんな永遠の時間を孤独に生き続けるだけの日々を送っていた万次の前に、剣客集団・逸刀流に両親を殺された少女・浅野凛が現われ、仇討ちの助っ人を依頼する。凛の姿に亡き妹の面影を重ねた万次は、用心棒として凛を守ることを決意し、凄絶な戦いに身を投じていく(映画.comより引用)。2017年公開作品。監督は三池崇史で、出演は木村拓哉、杉咲花、福士蒼汰、市原隼人、戸田恵梨香、栗山千明、満島真之介、金子賢、山本陽子、北村一輝、福本清三、石橋蓮司、勝村政信、真飛聖、菅田俊、音尾琢真、大西信満、市川海老蔵、田中泯、山崎努。

 

沙村広明の原作漫画を実写化した作品です。『るろうに剣心』シリーズをヒットさせたワーナーブラザースが、『十三人の刺客』でアクション時代劇を監督した三池崇史を信用してオファーしたのでしょう。しかも木村拓哉が主演であれば、大ヒット間違いなしと目論んだのでしょう。

 

しかし、興行的には不発に終わりました。SMAP解散騒動が影響したのは勿論ですが、三池作品の(良い意味で)品のないテイストは木村ファンのお気に召さなかったのかもしれません(『十三人の刺客』に同じSMAPの稲垣吾郎が出演していますが、木村と稲垣では芸風もファン層も違います)。

 

それでも木村の演技は悪くありません。剣道経験者で『武士の一分』の主役を張ったのですから、しっかりと殺陣をこなしています。主人公の万次がキャラクター的に時代劇調の堅苦しい台詞を用いないことも良い方に作用しています。

 

木村だけでなく、豪華な出演陣にも一癖あるキャラクターと見せ場が用意されています。そこは三池監督のバランス感覚の良さです。ちなみに万次を不死の体にする八百比丘尼役を山本陽子が演じており、これは三池監督が若手時代に関わったテレビドラマ『ザ・ハングマンV』の縁だと思っています。

 

『るろうに剣心』シリーズに比べ、荒さやグロが強いので、老若男女問わずにウケる作品ではありません。しかし、その(良い意味で)下品な作風の三池作品は私の好物なのです。

 

★★★★☆(2021年12月29日(水)DVD鑑賞)

 

 

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