国会議員「報酬」減額とか言ってるのは勉強できないバカ | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

近頃、国会議員に月額100万円支給される文書通信交通滞在費(文書通信費)が問題になっています。これに乗じて「国会議員は金をもらい過ぎだ!」という意見もあります。これが如何にバカな戯言か検証しましょう。

 

国会議員金もらい過ぎ論者は「議員報酬年額3,000万円は高い!」と言いがちです。そこで日本国憲法を読めば、同法第49条に「両議院の議員は、法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける。」とあります。国会議員が年額3,000万円も受け取るのは「報酬」ではなく「歳費」です。

 

この歳費は事務所の開設・維持費や事務員などの人件費を費用弁償する性質のものであり、公務に対する報酬としての性質を有していません。何故ならば憲法第79条第6項において「最高裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。」、同法第80条第2項において「下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。」とあり、憲法は文言上「歳費」と「報酬」を使い分けているからです。

 

法律の文言解釈は厳密に行われるものです。まして最高法規たる憲法の文言解釈はより一層厳密でなければありません。テキトーな法解釈しかできない人間は勉強もテキトーで仕事もテキトーなバカです。

 

それでも国会法第35条の「議員は、一般職の国家公務員の最高の給与額(地域手当等の手当を除く。)より少なくない歳費を受ける。」という条文を根拠にして、「歳費は給料だ!報酬だ!」と往生際の悪いバカは騒ぐでしょう。しかし、これは三権分立という大原則に沿って立法府(国会議員)を行政府(一般職の国家公務員)に劣位させないための規定です。それに同条の規定によれば、国会議員の歳費は一般職の国家公務員の最高の給与額を上回ってもよいことになります。これは歳費減額の根拠になりません。自分の首を絞めることになる条文を引き出してくるのがバカですね。

 

それでも、粘着質でキモい国会議員金もらい過ぎ論者は「歳費3,000万円、文書通信費1,200万円、期末手当600万円で合わせて年額4,800万円はもらい過ぎだ!」と口角泡を飛ばして叫ぶでしょう。それでは他国であるアメリカの下院議員と比較して、もらい過ぎかどうか判断しましょう。

 

アメリカの下院議員は報酬年額約1,400万円を受け取ります。国会議員金もらい過ぎ論者は、この報酬と日本の国会議員歳費の金額を比較して「議員報酬年額3,000万円は高い!」と言います。しかし、それは比較対象を間違えています。何故ならば、国会議員が年額3,000万円も受け取るのは「報酬」ではなく「歳費」であって、この歳費は事務所の開設・維持費や事務員などの人件費を費用弁償する性質のものであり、公務に対する報酬としての性質を有していないからです。大事なことだから、バカには2回言っておきます。

 

日本の国会議員が歳費として受け取る事務所の開設・維持費は、アメリカの下院議員の場合、公費負担されます。また、日本の国会議員が公設秘書を3人まで雇えるのに対し、アメリカの下院議員は公設秘書を最大22人まで雇えます。そのため、アメリカの下院議員は報酬に費用弁償を加えて年額1億円以上の公費負担を受けています。何が「(日本の)国会議員は金をもらい過ぎ!」ですか? 小学校の算数からやり直しますか?

 

日本とアメリカの人口比から、日本の国会議員に秘書は最大11人必要だとしても、公設秘書は3人までなので、残り8人は歳費で賄うことになります。歳費をフル活用しても、秘書は年収375万(3,000万÷8)円です。これで有能な人材は集まりません。また、文書通信費の使途の一つに選挙区の全戸に年数回配布される政策ビラの製作・印刷費がありますが、人口が多い選挙区では1回で100~200万円かかるそうです。つまり真面目に仕事をしたい国会議員であれば、金もらい過ぎではなく金少な過ぎなのです。

 

私設秘書を100人も雇ったり、政策ビラをバンバン配布したりする大物国会議員がいても、それは実家が大金持ちだったり、後援会と太いパイプを持っていたりするからです(それは大概世襲議員です)。金持ちが国会議員になっているのであり、国会議員になれば金持ちになれるのではありません。後者を信じているのは国会議員になれば高級車に乗って、高級料亭で会食できると思っていた杉村太蔵レベルのバカです。

 

国民主権である日本では、国会議員は主権者たる国民に雇われた下僕です。下僕に十分な仕事をさせるためには、御主人様である国民が必要な費用負担をしなければなりません。しみったれた金しか出さないくせに、もっと仕事しろというのはブラック企業経営者と同じクソ人間です。それで仕事ができないからという理由でクビ(議員定数削減)にするのは、もっと無能なクソ人間です。

 

おそらく大衆の妬みや僻みを煽って儲けたいクソマスコミの議員バッシング報道に洗脳され、議員「報酬」削減や議員定数削減が正義だと思い込んでいるバカが国会議員金もらい過ぎ論者です。お前らは勉強できないバカなんだから、しゃしゃり出るな! バカは黙ってろ! バカのせいで日本が滅ぶわ!

 

 

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