どうも。同盟国であるアメリカと話ができるのは当たり前のことです。中国と北朝鮮に対しても面と向かって批判し、腹を割って話ができる外交の逸材を望みます。嫌いだから無視なんてガキの喧嘩です。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『パプリカ』です。
表の顔は精神医療研究所に勤めるセラピー機器の研究者、裏の顔は“パプリカ”というコードネームを持つセラピスト千葉敦子は他人の夢をスキャンすることが出来るというセラピー機器“DCミニ”を使い、日々患者の迷える心をケアしていた。だがある日、その“DCミニ”が何者かによって盗まれてしまう……(映画.comより引用)。2006年公開のアニメ作品。監督は今敏で、声の出演は林原めぐみ、江守徹、堀勝之祐、古谷徹、大塚明夫、山寺宏一、田中秀幸。
筒井康隆の同名SF小説をアニメ映画化した作品です。他人の夢に侵入するという発想はクリストファー・ノーラン監督の『インセプション』と同じですが、本作の方が先取りしています。
夢の世界、特に精神異常者の夢の世界は無秩序なカオス状態です。その世界を視覚化するのは実写よりアニメが向いています。それでも原作小説では一文で済むものを、きちんと細部まで描かなければならないのは労力を要します(例えば「数千人の大群」と6文字で済むものを、アニメでは細かく描かなければなりません)。
物語後半では夢の世界が現実世界を侵食していく大胆な展開を見せていきます。今敏監督は『千年女優』において映画のエピソードと現実世界が渾然一体となる展開を描いた経験があるので、本作の大胆な展開を描くのに成功しています。
夢と映画は非現実という点で共通しています。夢について描いた本作は、同時に映画(を含む虚構)についても描いているのです。
★★★☆☆(2021年11月3日(水)インターネット配信動画で鑑賞)
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