桑田佳祐の新作EP(ミニアルバム)『ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼き feat. 梅干し』を聴きました。
2曲目は「さすらいのRIDER」です。
ブルージーな楽曲です。本来洋楽であるブルースに日本語の歌詞を違和感なく落とし込むのは、淡谷のり子や青江三奈の昔から作詞家が挑んできた難業です。本作では「薬缶」や「湯飲み茶碗」という日本語をメロディーに乗せています。歌詞にある「ガンボ」とは、アメリカ南部のソウルフード(=郷土料理)です。「君に捧ぐ愛はガンボ」と「君がくれた夢はガンボ」という歌詞から、「流れ者」で「宿無しのRIDER」が「昨夜 情を交わした」女に魂のふるさとを感じたと解釈できます。その愛した女との別れが泣くほど切なくても、「長居をするようなタマじゃない」「さすらいのRIDER」は去っていきます。本作のようにドラマチックなシチュエーションではない、長距離恋愛中のカップルや単身赴任中の夫婦にも同様の心情が起こり得ます。本作は普遍的な男女の心模様を歌っているのです。
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