【映画評】第50回全国高校野球選手権大会 青春 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。もしかしたらバッハIOC会長をチヤホヤしているのは日本だけかもしれません。他の国々では仕事ができない無能扱いだったりして。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『第50回全国高校野球選手権大会 青春』です。

 

夏の甲子園をテーマにしたドキュメンタリー映画。1968年公開作品。総監督は市川崑。

 

夏の甲子園すなわち全国高校野球選手権大会が第50回を迎えることを記念して作られた映画です。『東京オリンピック』の市川崑が総監督に起用されました。

 

『東京オリンピック』が「記録か芸術か」と議論を起こしたにもかかわらず、朝日新聞社と高野連は大胆にも市川を総監督に起用しました。おそらく甲子園で20数台のカメラと120人のスタッフを仕切れるのは、『東京オリンピック』の現場を仕切った経験がある市川しかいないと判断したからでしょう。大胆というより、むしろ保守的な発想です。

 

甲子園での試合映像がメインであるのは勿論のこと、大会前の冬期練習から取材して撮影しています。こうした背景を踏まえることによって、試合映像のドラマ性が濃いものになります。

 

メインの試合映像は『東京オリンピック』のようにスローモーションなどのテクニックを駆使した仕上がりになっています。また適度にテンポ良く編集されている試合映像は退屈しません。

 

こうした被写体に感情移入しない演出は、スポーツに関心が薄い非体育会系の市川監督だから出来たのでしょう。スポーツ好きの体育会系人間が演出すると、選手に感情移入して独りよがりな映像になりがちですから。

 

★★★☆☆(2021年6月26日(土)DVD鑑賞)

 

 

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