どうも。他国の政府など信用しなくてもいいのですが、自国の政府を信用できないのはよくないですね。それなら政府を変えてしまえばいいのです。その権限は主権者たる国民にあります。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『結婚記念日』です。
ロサンゼルスの高級住宅街に暮らす夫婦ニックとデボラ。結婚16年目を迎えたふたりは弁護士と心理学者というインテリであり、理想的なカップルだった。彼らは結婚記念パーティの準備のためにショッピングセンターへ買い物に出かけるが、そこでニックは自らの浮気をデボラに告白。これがきっかけでふたりは大喧嘩に……(映画.comより引用)。1991年日本公開作品。監督はポール・マザースキーで、出演はウディ・アレン、ベット・ミドラー、ビル・アーウィン。
ウディ・アレンにベット・ミドラーという二人の芸達者が夫婦漫才のように掛け合いをし続ける、「アメリカ版おもろい夫婦」と言えるコメディ映画です。
脚本家がアレンを想定してアテ書きしたのか、アレンが台詞のアイデアを出したのか分かりませんが、ニック役のアレンが話す台詞はアレン調になっています。要は理屈っぽい皮肉屋の言葉ということです。
デボラ役のミドラーは当時40代半ばですが、色っぽくて華があります。歌手であり、舞台女優でもあるミドラーだから、その雰囲気を出せるのでしょう。
物語の大半はショッピングセンター内で進行します。ニックが愛のない義務的なセックスのことを「ゾンビの交尾」と形容しますが、ジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』も物語の大半がショッピングモール内で進行するという共通点があります。
クリスマスシーズンのショッピングセンターなので、終始賑やかで楽しいムードになっています。ロサンゼルスという土地柄から多様な人種や民族が行き交っており、それをネタにする面白さもあります。
デボラは著書を出版できるほどの心理学者です。職業上、冷静沈着であるはずのデボラがニックの浮気を知ると、動揺して取り乱します。学者や評論家が冷静に分析し、雄弁に語れるのは、それが所詮他人事だからです。
デボラの著書は夫婦の「再出発」をテーマにしています。ニックとデボラは互いを曝け出すコミュニケーションによって夫婦生活の危機を乗り越え、デボラの研究テーマである夫婦の再出発を実践することになるのです。
★★★☆☆(2021年4月14日(水)DVD鑑賞)
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