【映画評】すけばん刑事 ダーティ・マリー | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。アメリカの対中制裁に追従する日本政府は、政権与党の幹事長が大の親中派であることと、どうやって折り合いをつけていくのでしょうね。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『すけばん刑事 ダーティ・マリー』です。

 

ブルージーンにハジキにワッパといういでたちの女刑事の活躍を描いたアクション映画(映画.comより引用)。1974年公開の日活ロマンポルノ作品。監督は長谷部安春で、出演は梢ひとみ、河原崎次郎、山科ゆり、浜口竜哉、宮下順子。

 

ロマンポルノ時代の日活が配給したので成人映画に指定されています。しかし、エロは控えめで一般映画として通用する内容です。

 

タイトルと主人公の設定から本作が『ダーティハリー』を元ネタにしていることは明白です。また『ダーティ・メリー クレイジー・ラリー』が本作より先にアメリカで公開されていたことから、タイトルのパクリ疑惑が生じます。それでいて「すけばん刑事」というワードが、実は和田慎二の漫画『スケバン刑事』連載開始(1975年)より先んじています。タイトルに情報量が多い映画です。

 

日活ニューアクションで活躍し、後にテレビで数多くの刑事ドラマを手掛けた長谷部安春監督なので、本作は刑事アクション映画として、しっかりとした出来になっています。しかし、『ダーティハリー』に比べてスケールダウンし過ぎた感は否めません。刑事マリー(梢ひとみ)も犯人(浜口竜哉)も小物になり、犯罪のスケールもショボくなっています。舞台を日本に移したから、しょうがないことですが。

 

孤高のヒロインであるマリーは、『ダーティハリー』のハリー・キャラハンというより女囚さそり』シリーズの松島ナミに近いです。脚本も兼任している長谷部監督は、本作の前に東映で梶芽衣子主演の『女囚さそり 701号怨み節』を監督し、その梶とは『野良猫ロック』シリーズで仕事してきた仲です。何かインスパイアされたものがあり、長谷部監督は本作を梶主演のつもりで撮ったのかもしれません。

 

★★☆☆☆(2021年4月7日(水)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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