どうも。行政府の長(内閣総理大臣)も地方公共団体の長(都道府県知事、市町村区長)も、主権者である国民または住民の下僕であり、奉仕者であることを理解しましょう。「長」の字が付いているからと言って、何も偉くはないのです。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『けっこう仮面』です。
顔を隠して体隠さず、正義の味方“けっこう仮面”の活躍を描いたナンセンス・コメディ(映画.comより引用)。2004年公開作品。監督は長嶺高文で、出演は斎藤志乃、稲原樹莉、久保恵子、石丸謙二郎、鈴木ヒロミツ。
永井豪原作漫画の実写化作品です。チープなオリジナルビデオのクオリティーに「劇場公開作品」の箔をつけるため、ミニシアターで単館上映したものと思われます。
そのクオリティーの作品に鈴木ヒロミツが出演するのは、まだ分かるとして、石丸謙二郎が出演しているのは意外です。しかも、かなりノリノリで演技しています。当時、既に紀行番組『世界の車窓から』のナレーターを務めており、単独スポンサーの富士通に怒られなかったのか気になります。
原作漫画は『月光仮面』のパロディーであり、おふざけ作品です。だから実写版もふざけてよいとしても、それは安っぽいおふざけではなく、金をかけて真面目におふざけしたものでなければ、実写版も原作も価値を下げるだけでしょう。
永井作品の実写化作品には超ド級のクソ映画『デビルマン』があり、庵野秀明監督の『キューティーハニー』を除けば、オリジナルビデオのクオリティーの作品ばかりです(実は本作も『デビルマン』も『キューティーハニー』も同年公開)。『キューティーハニー』が原作の設定だけ借りて、庵野ワールドを展開したものですから、「永井作品の完全実写映画化」は、まだ誰にも達成されていない難業なのです。
★☆☆☆☆(2021年3月13日(土)インターネット配信動画で鑑賞)
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