どうも。総務省違法接待事件において、接待に応じた総務省官僚はクソですが、親である菅義偉首相の七光りを利用して、拒否できない接待に誘ったバカ息子の菅正剛はクソ中のクソです。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『拷問貴婦人』です。
貴族の末裔が優雅な王侯生活をするべく会社を興した。その名も「日本拷問株式会社」。犯罪者から次々と金をむしり取ってゆく(日活ロマンポルノ公式サイトより引用)。1987年公開の日活ロマンポルノ作品。監督はガイラで、出演は麻野桂子、木築沙絵子、清川鮎、坂西良太、風間ひとみ、津崎公平。
女子プロレスラーのニックネームみたいなタイトルの日活ロマンポルノ作品です。
日活ロマンポルノは1988年に終了したので、1987年公開の本作はロマンポルノ末期の作品です。80年代後半の日活ロマンポルノは新興勢力の家庭用アダルトビデオに押され、苦境に立たされていました。それに対抗するため、アダルトビデオと同様、ストーリー無しでビデオ撮りの「ロマンX」というレーベルを立ち上げた日活ですが、事態は好転しませんでした。
本作はロマンXでありながら、ストーリーが有ってフィルム撮りです。ピンク映画の「六月劇場」が製作して、日活は配給のみに関わる形式だったので、ルールの適用外だったのでしょう。かつてメジャー映画会社であった日活より、マイナーなピンク映画会社の方が映画作りにこだわりを持っていたという皮肉なことになっています。
映画作りにこだわりがあっても、映画の内容はバカバカしいコメディです。拷問で爪を剝いだり、歯を抜いたりするシーンは直ぐに作り物と分かるチープさです。また、数々の拷問は往年の『お笑いウルトラクイズ』を思わせるバラエティ番組のノリです。
そうであっても、元大日本帝国軍人の老執事が政治批判をしたり、非道な犯罪者はミンチ肉にして豚の餌にしたりとロックな反骨精神が見えてきます。こうした反骨精神も映画人としてのこだわりに思えてくるのです。
★★☆☆☆(2021年2月11日(木)インターネット配信動画で鑑賞)
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