【映画評】ファム・ファタール | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。国会議員がコロナ死したことによって、与党が気を引き締めて真剣にコロナ対策に乗り出す……なんてことはありません。「野党の議席が一つ減った」と選挙準備に取り掛かるだけです、あいつらは。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『ファム・ファタール』です。

 

カンヌ国際映画祭のメイン会場、ル・パレ。各国のスターが入場する華やかな雰囲気の中、水面下で不穏な動きをみせる連中がいた。彼らの狙いは、ゲストのひとり、ヴェロニカが身にまとっているダイヤで埋め尽くされた1000万ドルのビスチェ。さっそく一味のひとり、ロールがヴェロニカに近づくと、見事な連携で宝石強奪を成功させる。だが、宝石を手にしたロールは仲間を裏切り単身アメリカへ逃走する。7年後、別人となり新しい人生を歩んでいた彼女は、アメリカ大使夫人としてパリに舞い戻ることになるのだったが…(Yahoo!映画より引用)。2002年日本公開作品。監督はブライアン・デ・パルマで、出演はアントニオ・バンデラス、レベッカ・ローミン=ステイモス、ピーター・コヨーテ、エリック・エブアニー、エドュアルド・モントート、リエ・ラスムッセン、ティエリー・フレモン、グレック・ヘンリー。

 

ブライアン・デ・パルマ監督のサスペンス物で、音楽は『スネーク・アイズ』と同じ坂本龍一です。メインテーマである「教授版ボレロ」が劇中で何度も流れます。

 

ファム・ファタール=運命の女であるロール役をレベッカ・ローミン=ステイモスが演じています。劇中でセクシーな体を見せてくれるのは、『X-MEN』シリーズのミスティーク役で脱ぎ慣れているからでしょうか。

 

ロールの運命に巻き込まれるニコラス役をアントニオ・バンデラスが演じています。カッコいいバンデラスにパパラッチを演じさせるのは、『ミッドナイトクロス』でジョン・トラボルタに音響効果技師を演じさせた配役センスに通じるものがあります。

 

本作は長回し、覗き見ショット、画面分割、スローモーションなどのデ・パルマ監督が得意なテクニックによって、サスペンス・ムードを高めています。デ・パルマ監督の集大成的作品と言っても過言ではありません。

 

しかし、終盤からラストまでの展開はどうなのでしょう。ネタバレになるので詳しく書けませんが、日本劇場未公開のB級サスペンスにありがちなオチです。

 

結局、本作はデ・パルマ監督が自分のテクニックを披露するのが目的で、ストーリーはどうでもよかったのではないかと邪推してしまうのです(そのような傾向は他のデ・パルマ作品からも感じられますけど)。

 

★★☆☆☆(2020年12月19日(土)DVD鑑賞)

 

 

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