【映画評】極悪拳法 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。モーリシャス沖で商船三井の貨物船が座礁して大量の重油を流出させた事故は、環境汚染として海外のニュースでは大きく扱われていますが、日本国内のニュースでは小さな扱いです。マスコミは誰に忖度しているのですか?

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『極悪拳法』です。

 

第一次世界大戦中に、日本中に潜伏したスパイ狩りを請け負った稀代の拳法者の活躍を描くアクション映画(映画.comより引用)。1974年公開作品。監督は小沢茂弘で、出演は渡瀬恒彦、光川環世、女屋実和子、石橋雅史、汐路章、天津敏、山田吾一、曽根晴美、山城新伍、大木実、沢村忠、ガッツ石松。

 

拳法アクション物で、1973年に日本公開されたブルース・リー主演の燃えよドラゴン』人気に便乗した企画だと思われます。この節操なく便乗する姿勢は、実に東映らしいです。

 

しかし、ただ便乗しただけではありません。リアルな猛者たちを集めたのです。当時の東映俳優で喧嘩最強説があった渡瀬恒彦、極真空手七段の石橋雅史、“キックの鬼”こと沢村忠、ボクシング世界チャンピオンのガッツ石松が出演しています。

 

確かにアクションシーンのキレや迫力はあります。しかし、沢村とガッツの演技が素人レベルな分、減点されています。それでも不器用ながらコメディ演技にも挑戦したガッツには、後に俳優として活躍するポテンシャルを感じます。

 

主人公の桜木鉄拳(渡瀬)が極悪人かと思っていたら、実は情に厚いナイスガイだったり、山城新伍が笑いを取るためだけにチョイ役で出演したりするのは、(東映作品においては)ありがちなベタネタです。分かり易さが肝心な娯楽映画ですから、ベタネタは大いにありです。

 

鉄拳が倒す悪の黒幕は、「お国のため」と言って愛国者を装いながら、日本の軍事機密を外国に漏らす売国奴です。これは現代にも通じます。「美しい国日本」と言って愛国者を装いながら、日本固有の領土である北方領土をロシアにプレゼントした売国奴がいますから。

 

★★★☆☆(2020年7月30日(木)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

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