どうも。それでもイージス・アショア配備が必要だと主張する秋田県民には、「それじゃあ、お前の家の玄関先にブースターが落ちても文句無いな」と言いたいです。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『スキン・ゲーム』です。
上流階級のヒルクリスト家と成金のホーンブローアー家の争いを描く。1931年製作のイギリス映画で、日本劇場未公開作品。監督はアルフレッド・ヒッチコックで、出演はエドマンド・グウェン、ジル・エズモンド、ジョン・ロングデン、フィリス・コンスタム、フランク・ロートン、C・V・フランス、エドワード・チャップマン、ヘレン・ヘイ。
タイトルの「スキン・ゲーム」とは、いかさま勝負や詐欺を意味します。そのタイトルどおり、ヒルクリスト家とホーンブローアー家の騙し合いを描いています。
舞台劇を原作とするが故に台詞が多く、場面転換が少ないので、アルフレッド・ヒッチコック監督は自分流の演出を発揮できていないようです。少しは実験的な演出を試していますが、まだ若手監督の部類に入るヒッチコックは、自分の好き勝手に撮らせてもらえなかったのでしょう。
両家は土地の所有権帰属について争います。両家の人々が顔を合わせれば、互いに誹謗中傷するのは上流階級の真の姿を表しています。
劣勢に立ったヒルクリスト家にとって、ホーンブローアー家に嫁いだクロエの過去の秘密が逆転の切り札となります。その切り札のおかげでヒルクリスト家は勝利します。その代償として、秘密を暴露されたことによって絶望したクロエが自らの命を絶ってしまいます。
クロエは父親の破産によって貧困層となりましたが、ホーンブローアー家に嫁ぐことで人生のやり直しを図っていました。そのクロエが上流階級間の「ゲーム」によって人生を終了させられます。そこに上流階級=富裕層への批判を込めているのが本作なのです。
★★☆☆☆(2020年6月4日(木)DVD鑑賞)
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