どうも。芸能人が政治的発言をすると、政界進出を噂するマスコミは右でも左でもクソです。マスコミの根底にある「政治の話をしたければ政治家になれ」という考えは、未熟な三流国家の証しです。主権者である国民が自由に政治的発言をできるのが、成熟した近代国家なのです。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『不思議の国のアリス』です。
幼い少女アリスが白ウサギを追いかけて不思議な体験をするファンタジー。1903年製作のイギリス映画で、日本劇場公開年は不明。監督はセシル・ヘプワースとパーシー・ストウで、出演はメイ・クラーク。
ルイス・キャロル原作の児童小説を、彼の死後5年で初映像化した作品です。白黒サイレントで9分間の短編です。公開当時は12分間であり、それが当時のイギリス映画で最長の上映時間だったそうです。
特撮技術が未発達な時代でありながら、映像トリックを用いて、アリスの体を大きくしたり小さくしたりします。登場するキャラクターは極力原作に忠実なビジュアルで再現されています。チェシャ猫は本物の猫です。
当時の技術で努力していますが、仕上がりがチープであることは否めません。トランプの兵隊が『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞』レベルになっています。しかし、それはそれで可愛いものです。
原作者キャロルの没後に作られたので、彼は本作を観ることはできませんでした。仮に生前に作られ、観ることができたとしたら、ハードなロリコンであるキャロルは主演のメイ・クラークが大人びている点に不満を述べたでしょうね。
★★☆☆☆(2020年5月16日(土)インターネット配信動画で鑑賞)
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