どうも。今更中国と韓国からの入国制限を実施しても、既に日本人同士の感染を警戒する段階になっているので、あまり効果は期待できません。それでも嫌中嫌韓ネトウヨは「中国韓国ざまあみろ!」と安倍政権を絶賛しています。このバカは死んでも治らないのでしょうね。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『弥次喜多道中』です。
借金から逃れ、京への旅に出た弥次郎兵衛と喜多八は、医師細野久庵の持つ究理石をめぐる騒動に巻き込まれる。1956年公開作品。監督は斎藤寅次郎で、出演は市川雷蔵、林成年、堺駿二、花菱アチャコ、田端義夫、阿井美千子、小町瑠美子、江島みどり、島倉千代子、山茶花究。
無声映画時代から活躍した喜劇映画監督の斎藤寅次郎は、秋田県由利郡矢島町(現在の秋田県由利本荘市)出身です。寅次郎の名は、『男はつらいよ』シリーズの主人公である車寅次郎のルーツとされています。
弥次郎兵衛役の市川雷蔵は、歌舞伎役者から映画俳優デビューして2年目です。若々しくコメディ演技をする市川には、後の『眠狂四郎』シリーズにおけるニヒルさを見ることができません。そこが市川という役者の幅広さです。
他の共演者には、喜劇俳優の堺駿二、漫才師の花菱アチャコという笑いのプロに加え、島倉千代子、田端義夫という歌のプロもいます。バタやんはギターを三味線に持ち替えて歌っています。
時代劇ですが、太陽族など撮影当時の流行ネタを取り入れています。今だったら歴史オタクからクレームが来そうです。しかし、それは野暮というものです。古典落語でも時事ネタを挿むアレンジは珍しくありません。ましてや本作はコメディ時代劇ですから、厳密な時代考証より笑いを取れるかどうかが最重要課題です。
斎藤監督の笑いは、現代の私が観ると古く感じます。おそらく公開当時の観客が観ても古く感じたでしょう。しかし、本作のようなコメディもあれば、シリアスな時代劇も数多くあることによって、時代劇というジャンルの幅広さを証明しているのです。
★★☆☆☆(2020年2月19日(水)DVD鑑賞)
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