バカな「えらいひと」 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

新型コロナウィルス対策は行政府すなわち内閣の仕事です。日本国内への流行感染を防ぐため、どのような措置を迅速かつ適切に行うかを決定し、その結果について責任を負うのも内閣です。その最高責任者は内閣総理大臣である安倍晋三です。

 

日本は議院内閣制を採用しているので、内閣は与党議員によって構成されます。現在の与党は自由民主党と公明党です。その自由民主党のトップにいるのが総裁である安倍です。

 

野党議員が内閣の構成員になることはありません。だから、野党が新型コロナウィルス対策についての措置を決定することも、その結果について責任を負うこともありません。野党が出来るのは立法府の一員として行政府である内閣を監視し、助言(提案や要請)することです。その助言を受け入れ、対策に反映させるかどうかの判断と、その判断から生じた結果について責任を負うのは内閣です。

 

これらは義務教育の社会科で三権分立を学習していれば、理解できる話です。しかし、新型コロナウィルス対策が適切でないと、何故か野党を批判する輩がいます。批判すべきは新型コロナウィルス対策について決定権とそれに伴う責任がある内閣=与党です。社会科の授業時間に居眠りをしていたのか、それとも授業内容についていけなかったのか。そんな残念な脳味噌の持ち主が、大人になってバカの一つ覚えで野党批判します。

 

野党からの助言が適切でなかったから、内閣が判断を誤ったという理由で野党批判しているのかもしれません。しかし、それは野党の実力を過大評価しています。選挙に勝った与党が、選挙に負けた野党より優れているわけがありません(有権者がバカでない限りは)。与党議員で構成される内閣は野党からの助言が無くても、適切な判断を下せるのです(与党議員がバカでない限りは)。野党に尻を叩かれなければ何も出来ない無能内閣のはずがありません(大臣がバカでない限りは)。

 

この行政府(内閣)と立法府(国会)の関係についての無理解は、政治家を「えらいひと」と単純化する前近代的な思考に基づいています。内閣総理大臣も国務大臣も国会議員もまとめて「えらいひと」で、地方自治体の首長も議員もまとめて「えらいひと」という思考です。法律上、それぞれの職業によって権限も責任も異なりますが、それを理解できないから「えらいひと」に括ります。そして「えらいひとに任せれば何とかなる」という主権者にあるまじき責任放棄をするのです。

 

このような思考は、お殿様の前では土下座して地べたに頭を擦り付ける、江戸時代の民百姓の根性と変わりません。前近代的「土下座根性」の持ち主が、近代的な三権分立システムを理解できないのは当然です。

 

この思考は、特に日本のおっさん世代(女性も含む)に根強いです。考えてみれば、行政府の長(内閣総理大臣)であるのはともかく、「立法府の長」と名乗り、司法府である裁判所や検察の人事にまで恣意的介入をする安倍は、自分を何でも思いのままに出来る「えらいひと」だと思っているのでしょう。おそらく三権分立システムなど理解する知能は無さそうです。だからこそ、日本のおっさん世代は鏡に映った自分を見るかの如く、安倍にシンパシーを感じ、それが長期政権の礎になってきたのでしょう。

 

でもね、新型コロナウィルス対策をバカな「えらいひと」に任せたら日本終了ですよ。

 

 

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