どうも。IR(アイアール)なんて分かりにくいです。カジノ、いや賭博場、ギャンブル場、賭場の方が簡単に伝わります。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『ミッション:インポッシブル フォールアウト』です。
盗まれた3つのプルトニウムを回収するミッションについていたイーサン・ハントと仲間たちだったが、回収目前で何者かによりプルトニウムを奪われてしまう。事件の裏には、秘密組織「シンジケート」の残党が結成した「アポストル」が関与しており、手がかりはジョン・ラークという名の男だった。ラークが接触するという謎めいた女、ホワイト・ウィドウに近づく作戦を立てるイーサンとIMFだったが、イーサンの動きに不信感を抱くCIAが、監視役として敏腕エージェントのウォーカーを送り込んでくる。イーサンは疑惑の目を向けるウォーカーを同行しながら、ミッションを遂行するのだが……(映画.comより引用)。2018年日本公開作品。監督はクリストファー・マッカリーで、出演はトム・クルーズ、ヘンリー・カヴィル、ヴィング・レイムス、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン、ショーン・ハリス、アンジェラ・バセット、ヴァネッサ・カービー、ミシェル・モナハン、アレック・ボールドウィン。
あのテーマ曲を聴くとテンションが上がってしまう、トム・クルーズ版『007』とも言える人気アクションシリーズ第6作です。イーサン・ハント役のトムが危険なアクションに挑むのが売りであり、その体の張り方はジャッキー・チェンの域に達しています。それどころか、本作撮影時、トムは50代半ばであり、同じ年頃のロジャー・ムーア(最年長ジェームズ・ボンド役)もジャッキーも、トムほどの無茶をしていなかったので、トムは両者とも超えていると言えます。
それに加えて、本作にはCIAエージェントのオーガスト・ウォーカー役としてヘンリー・カヴィルが出演しています。ヘンリーは『マン・オブ・スティール』以降のスーパーマン役であり、本作は『007』+ジャッキー+スーパーマンという男が好きな要素てんこ盛りの映画になっています(ヘンリーは6代目ボンド役の候補であったというのも何かの縁ですね)。
本作では、ベルリン、パリ、ロンドン、カシミールと世界を股にかけた大掛かりなアクションシーンが披露されます。この点が『007』に似ています。どうもアクションを優先して、脚本を現場で変更することもあったそうです。即ちトムが「スカイダイビングしてえ!」「車乗り回してえ!」「バイク飛ばしてえ!」「屋根の上で走り回りてえ!」「ヘリ操縦してえ!」と望めば、それにスタッフ総出で応じたということです。トムはプロデューサーも兼任しているので、誰も文句は言えません。
そのため、ストーリー展開が強引であることは否めません。やたらと登場人物の体内に発信機を埋め込み、簡単に居場所が分かるようにすることによって、客からのツッコミを逃れようと努力しています。多々ツッコミどころがあっても、アクションシーンのド迫力で押し切られてしまいますが。
本作でイーサンたちに課せられる任務は、物理的に遂行不可能なものばかりです。それは、イーサンが情に流されることによって、更に不可能な任務になります。情に流されることは人間の弱さであり、人間らしさでもあります。こうしたイーサンの人間らしさが客の共感を得て、シリーズを継続させているのではないでしょうか。
★★★★☆(2019年12月28日(土)DVD鑑賞)
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