【映画評】恋人(市川崑監督版) | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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どうも。リーダー(鈴木雅之)もマーシー(田代まさし)も桑マン(桑野信義)も還暦過ぎであることに驚きます。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『恋人』(市川崑監督版)です。

 

結婚前夜の女が幼馴染みの男を誘い出し、銀座で一夜を過ごすロマンス。1951年公開作品。監督は市川崑で、出演は池部良、久慈あさみ、千田是也、村瀬幸子、北林谷栄、森繫久彌、伊藤雄之助。

 

市川崑監督が新東宝で撮った映画です。新東宝と聞けば、(良い意味で)ゲスな路線の作品を思い出します。しかし、本作はその路線に変更する前の当時としてはオシャレな恋愛劇です。

 

1951年当時の銀座の流行風俗が描写されています。敗戦から6年で、あそこまで復興できたことに驚きます。まあ、3年後にゴジラが滅茶苦茶に破壊してしまうのですが(映画の中だけの話)。

 

ダンスホールのシーンで「ホーム・スイート・ホーム」が歌われます。後に市川監督が撮る『ビルマの竪琴』でも同曲を使用しているのは偶然なのか、それとも市川監督の趣味なのかは分かりません。

 

結婚前夜の若い女性が、幼馴染みと言えども、若い男友達と一夜のデートを過ごすという内容は、当時の一般的価値観ではハレンチなものだったでしょう。ところが、それをオシャレな恋愛劇に仕上げたのが本作です。それは市川監督の妻であり、本作で共同脚本を務めた和田夏十のクールな価値観による部分が大きかったと思われます。

 

★★☆☆☆(2019年6月1日(土)DVD鑑賞)

 

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