第二十六課 枡と秤。 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

明治二十六年発行の『新撰小學讀本巻五』を紹介します。なお、読み易くするため、地の文は平仮名に統一し、文字化けを防ぐため、漢字は所々新字体に改めます。
 
第二十六課 枡と秤。
 
こく物、あぶら、さけ等を賣買するには、枡にて其かさをはかり、ちや、綿、さたう、たばこ等を賣買するには、秤にて其目方をはかるなり。
枡には、五勺枡、一号枡、五合枡、一升枡、一斗枡等の種類あり。
見よ、此に米をはかる人あり。此は、一升枡なり。一升枡は、深さ二寸七分、幅四寸九分あり。
一升は十合にして、一合は十勺なり。又十升を一斗と云ひ、十斗を一石と云ふ。
秤には、其作り方種々あれども、通常は、目もりをなせる、竿の一方に、品物をおき、他の一方に、分銅をかけ、竿を平になし、其目もりを見て、物の重さを知るなり。
重さのはかり方は、十分を一匁と云ひ、千匁を一貫目と云ふ。水一升の重さは、大抵五百目なり。
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【私なりの現代語訳】
 
穀物、油、酒などを売買するには、枡でその体積を測り、茶、綿、砂糖、煙草などを売買するには、秤でその重量を測ります。
枡には、五勺枡、一合枡、五合枡、一升枡、一斗枡などの種類があります。
(図を)見てください。ここに米を測る人がいます。これは、一升枡です。一升枡は、深さが二寸七分(約8.1センチメートル)、幅が四寸九分(約14.7センチメートル)あります。
一升(約1.8リットル)は十合で、一合(約180ミリリットル)は十勺です。また十升を一斗(約18リットル)と言い、十斗を一石(約180リットル)と言います。
秤には、その作り方はいろいろあっても、通常は、目盛りを付けた、竿の一方に、品物を置き、他の一方に、分銅をかけ、竿を水平にし、その目盛りを見て、物の重量を知ります。
重量の測り方は、十分を一匁(3.75グラム)と言い、千匁を一貫目(3.75キログラム)と言います。水一升の重量は、大抵五百目(1.875キログラム)です。
 
【私の一言】
 
合や升の単位を用いるのは、日本酒を測る場合です。日本酒をリットルで測るのは、粋じゃございませんな(突然の落語調)。
 
ここで『新撰小學讀本巻五』は終了です。何か古い物を見つけたら、引っ越し後のAmebaブログで紹介したいと思います。
 
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