【映画評】無宿人別帳 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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無宿(=罪人)たちが江戸から送られた佐渡金山では、様々な人間の思惑が絡み合っていた。1963年公開作品。監督は井上和男で、出演は佐田啓二、岡田茉莉子、渥美清、田村高廣、三上真一郎、津川雅彦、伴淳三郎、長門裕之、中村翫右衛門、三国連太郎。
 
松本清張原作の時代劇です。清張原作では『砂の器』や『鬼畜』など現代劇の印象が強いので、時代劇があると珍しさを感じます。
 
無宿たちの島抜け、すなわち脱走が物語のメインになります。脱走物としては『大脱走』や『アルカトラズからの脱出』より先に公開されています。脱走物は古くからあるジャンルなので、それだけで本作が上位に立つことはありませんけど。
 
本作は、出演者の顔ぶれが豪華です。出演者同士の組み合わせで、他の名作映画を思い出すことができます。例えば、伴淳三郎と三国連太郎の組み合わせで『飢餓海峡』を思い出したりします。
 
原作が短編集であることが影響し、各登場人物のエピソードを組み合わせたような内容になっています。それなら足し算的に面白くなるかと思えば、そうでもありません。登場人物が多いので、話を詰め込み過ぎた感があります。
 
結局、無宿も役人も大勢死ぬことになります。それでも、真の巨悪は生き続けているというのは、時代劇であっても、清張らしさが出ているのです
 
★★★☆☆(2019年4月8日(月)DVD鑑賞)
 
二代目水戸黄門様こと西村晃が憎らしい悪役で出演しています。
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