【映画評】ミュータント・タートルズ | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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悪の組織フット軍団による犯罪と暴力が日増しに激しくなるニューヨーク。フット軍団を追いかけていたテレビリポーターのエイプリルは、ある夜、闇夜に紛れてフット軍団を倒す謎のヒーローを目撃する。その姿を映像に収めることができず、誰にも信じてもらえなかったエイプリルだが、今度は地下鉄の駅でフット軍団が人々を襲撃。そこで再び謎のヒーローを目撃したエイプリルは、後を追いかけ、カメの姿をした4人組の忍者タートルズと出会う(映画.comより引用)。2015年日本公開作品。監督はジョナサン・リーベスマンで、出演はミーガン・フォックス、ウィル・アーネット、ウィリアム・ファクトナー、ウーピー・ゴールドバーグ。
 
「ニューヨークの平和は蜘蛛男だけじゃなく、亀忍者も守る!」というノリで作られたかどうかは知りませんが、アメコミ実写化作品です(原作がマーヴェル・コミックではありませんけど)。
 
ニンジャ・タートルズが科学実験により突然変異した亀という設定は、核実験により突然変異した恐竜であるゴジラに似ています。本作は日本の忍者を取り入れているので、同じ日本のゴジラを意識していたとしても、不思議ではありません。
 
しかし、リアルに実写化されたニンジャ・タートルズは、お世辞にも可愛いとは言えません。キモくてゴツい亀になっています。クリストファー・ノーラン監督による『ダークナイト』三部作が、アメコミ世界にリアルさを導入することにより成功したからと言って、何でもかんでもリアルにすればいいというものではありません。
 
ニンジャ・タートルズの師匠であるスプリンター先生は、彼らと同じ科学実験により突然変異した鼠です。その落ち着きある仙人のような雰囲気は、『スター・ウォーズ』シリーズのヨーダを思わせます。また、悪役であるシュレッダーは、全身を甲冑で覆った侍のようなキャラクターで、同じ『スター・ウォーズ』シリーズのダース・ベイダーを思わせます。『スター・ウォーズ』シリーズの生みの親であるジョージ・ルーカスが、大の黒澤明ファンであり、同作に黒澤時代劇の要素を取り入れたことを思えば、本作は間接的に日本の時代劇も取り入れています。
 
ド派手なアクション好きなマイケル・ベイが製作しているので、本作のクライマックスは大掛かりな建造物破壊シーンになっています。また、ニンジャ・タートルズにチャラい性格付けをしているのも、ベイらしい仕事です。
 
それに対し、監督のジョナサン・リーベスマンはホラー映画『黒の怨』で長編映画デビューし、『テキサス・チェンソー ビギニング』や『世界侵略:ロサンゼルス決戦』などで見られる、どこか陰気な作風が特徴的です。そんなリーベスマンとベイでは相性が悪く、それが作品の出来にも影響しているのです。
 
★★☆☆☆(2019年3月25日(月)DVDで鑑賞)
 
それでも本作はヒットし、続編まで作られました。
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