【映画評】不可能を通る旅 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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太陽へ旅行する一行は、機関車でアルプス山脈を登り詰め、そのまま太陽の内部へと向かって行く。1904年製作のフランス映画で、日本劇場公開は不明。監督と出演はジョルジュ・メリエスで、出演はジュアンヌ・ダルシー。
 
ジョルジュ・メリエスが『月世界旅行』と同じ路線で、同じジュール・ベルヌの小説を基にしたサイレント映画です。SF映画にジャンル分けされていますが、太陽の内部に入るのは不可能なので、ファンタジー映画です。
 
物語の流れは『月世界旅行』と同じです。会議→乗り物で宇宙へ→人面の星→ちょっとした冒険→地球に落下して帰還という流れです。宇宙へ行く乗り物が『月世界旅行』では砲弾であるのに対し、本作では飛行船と繋がった機関車です。それがアルプスの頂点まで登ると、宇宙へと飛び立って行きます。『銀河鉄道999』の元ネタみたいな絵面です。その方法で宇宙に出るのは不可能なので、やはり本作はファンタジー映画です。
 
本作には、製作当時で最先端の特撮技術が用いられています。機関車がアルプスを走るシーンは、おそらくミニチュア撮影でしょう。機関車がコトコト走る様子は可愛らしいです。
 
メリエス監督は白黒フィルムに手塗りで着色することによって、本作をカラー映画にしています。それは約20分間の本作でも大変手間のかかる作業です。それでもやるところに、メリエス監督のサービス精神が表れているのです。
 
★★☆☆☆(2019年2月7日(木)インターネット配信動画で鑑賞)
 
英語タイトルは「The Impossible Voyage」で、トム・クルーズが出演していそうです。
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